20ページー22ページ [7]恒等写像、[9]写像のグラフ
多価写像は範囲外。この科目で「写像」といえば一価写像と考えてよい。
写像の「グラフ」は重要なので、よく理解すること。
例 sin x のグラフ= {<x,sin x> | x in R}、ただし"x in R"は「x
がR(実数の集合)の要素」を表す。
14 ページ、例1・10 の (3)のグラフ={<m,P_i>| m=i14 or m=i37, i=1,2,...,9, P_i は i 番目の景品}
数列 {a_n}, ただしa_n =2n+1,のグラフは {<n,2n+1>|, n
=1,2,3,...}
課題2004-8の問題と解答
1. あなたの好きな魚(食べ物としての)の集合を書いてください。
ただし、要素の個数は3以上5以下にしてください。
集合の名前は各自つけてください。
(魚のなまえは、仮名でも漢字でもローマ字でも英語でもいいです)
2. 15で割り切れる正の整数の集合を書いてください。
集合のなまえは各自つけてください。
ただし正の整数全体の集合をNと呼ぶことにする。
解答
1.の 解答例 Y = {いわし、さんま、はも、いか}
2.の解答例 Fifteens = {n∈N|あるm∈Nによって、 n = 15m と書ける}
={15n| n∈N}
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2002年度第二回レポート課題 参考にしてください。
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[集合の勉強の仕方]
(1) 自分で集合をいくつか定義してください。どのような定義の仕方でもかまいません。
それらをA,B,C,...などとおいて、次の等式が成り立つことをチェックしてください。
合っていれば(たいてい!)集合の演算を正しく行っていると考えていいでしょう。
なお、cup, cap, empty, X^c はそれぞれ和集合、共通部分、空集合、Xの補集合を表す。
1. 8ページの命題1・2の等式。
2. A cap (B-A) = empty; 3. (A cup B)^c cap C = (A^c cap C) cap (B^c cap C)
4. (A cap B^c ) cup D = (A cup D) cap (B^c cup D)
5. (A cup B) cap (C cup D)=(A cap C) cup (A cap d) cup (B cap C) cup (B cap D)
6. (A cap A^c) cup D=D; 7. (A-B)cap (B-A)=empty
8. (A-B)cup (A cap B) cup (B-A)=A cup B
(2)
次のそれぞれ二つの集合の直積を記述し、それから作れる表を考えてください。
1. A:={T,F}, B:={T,F}、ここでT,Fは真理値。
2. A:=都道府県全体, B={[n,n+5]| n=0,6,11,16,21,...116}, [n,n+5]はn才から n+5才の年齢を表す。
(2) の解答例:1. Aを縦に、Bを横に書けば、A とBの真理値の対に対す
る"and"の真理値表を作れる。
2. 各都道府県における5才ごとの人口
表を作れる。
注: 直積は11ページの定義以外にはとくにいうことはありません。
定義はとても簡単ですね。でも、直積はとても大事なものです。
直積の理解のために、表を思い浮かべてください。上の例の真理値表は
まさにそれです。Aが都道府県名の集合、Bが{10n| n=0,1,2,...}として
Aの要素を縦に、Bの要素を横に並べて、ますめを作ると、たとえば
Aの要素である京都とBの要素である10の交差点となるますめができます。
AxBは、このようなますめ全体です。都道府県の各10n代の人口をこれらの
ますめに記入していくと、日本の都道府県の年代別人口表ができます。
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[写像の勉強の仕方]
まずテキストの例題をよく読んで、基本的な性質
(全域的、部分的、単射、全射、逆写像)の例を理解してください。
それらのうち理解できない例があれば質問してください。
次に自分で写像を定義してみてください。数学における関数でも日常生活における対応でもいいです。
写像のグラフについて、数行のレポートを書いてみてください。
写像に対応する集合、ある性質をもつ集合から定義される写像、例、など。
集合と写像の問題(.ps)
(.pdf)
問題の一部は2003年度の課題の問題です。
下に解答があるので、参考にして
ください。
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[第2003-8回課題解答]
(1) (A cup (B cap C))^c = A^c cap (B cap C)^c (i)
= A^c cap (B^c cup C^c) (ii)
= (A^c cap B^c) cup (A^c cap C^c) (iii)
上の集合の等式の (i),(ii),(iii) のそれぞれは、 命題1・2の等式の
どれを使っているか、 等式の名称を書いてください。
答え (i) , (ii) ド・モルガンの法則; (iii) 分配律
(2) A は二人の子供の名前の集合、
B は二人に着せたい帽子の色の集合とする。
すなわち、A={Mary, John}, B={Red, White} 。
二人の子供と帽子の色の組み合わせすべての集合は
A x B (AとBの直積集合)である。
A x B を(要素の集合として)表してください。
答え A x B ={<x,y>|x ε A, y εB} が、直積の定義である。
これを答えにしても正しいので、正解にしてますが、「要素の集合として」
と書いた意図は、実際の要素を書いてほしかったのです。すなわち、
A x B = {<M,R>,<M,W>,<J,R>,<J,W>}.
<M,R>は、(MとRの)順序つきの対です。集合{M,R}は順序は無関係です。
(M,R)も順序対です。ふつうはこの記法を使います。
3) (2)のA のべき集合 P(A) を (要素の集合として) 表してください。
答え P(A)={φ,{M},{J},A}
2003年度試験問題の解法の訂正です。(ファイルはこれより後にあります。)
最初の論理式の和積標準形を求める問題です。
(A⇒M)⇒(¬A⇒¬M); ¬(¬A∨M)∨(¬¬A∨¬M);
(¬¬A∧¬M)∨(A∨¬M); (A∧¬M)∨(A∨¬M);
(A∨A∨¬M)∧(¬M∨A∨¬M); A∨¬M
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