進歩の著しいコンピュータ科学にはさまざまな現代的テーマがあります。
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三年次必修科目
特別研究
三年次選択必修科目
プレ特研
三年次選択科目
離散数学A
離散数学B
ソフトウェアの
科学と工学
知識処理論
オートマトン理論
言語処理系論
計算と精度
コンピュータ
グラフィクス論
データ表現論
自然科学と
コンピュータ
データ解析
インタフェース論
情報理論
シミュレーション
論理とプログラム
抽象化の技法
数理ファイナンス
プログラミング
言語学
先端科学特論C
先端科学特論D
先端科学特論E
先端科学特論F
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学科教育関連情報
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必修科目
卒業に必ず必要な科目
選択必修科目
一、二年次の選択必修科目8科目中5科目以上を選択して修得
プレ特研A〜プレ特研Mのうちの1科目以上3科目まで選択して修得
選択科目
自由に選択可能(46単位以上修得が必要)
注:上記は概略です。厳密な説明が必要な在学生は大学配布の履修要項を見てください
特別研究I
秋期
2単位
岡田特別研究
河合特別研究
小林特別研究
竹内特別研究
辻井特別研究
中神特別研究
平井特別研究
三好特別研究
八杉特別研究
安田特別研究
山田特別研究
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プレ特研
春期
2単位
プレ特研A
プレ特研B
プレ特研C
プレ特研D
プレ特研E
プレ特研F
プレ特研G
プレ特研H
プレ特研J
プレ特研K
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離散数学A
春期
2単位
山田修司
離散とは、離れて散っている状態のことですが、それは1個2個と数えることができる状態と言い換えることもできます。離散的なもの、あるいは連続的な対象物の離散的な取り扱いについての数学が、離散数学です。
この授業では、2年生のときに離散数学基礎で学んだ知識を基礎にして、より高度な離散数学の知識を学びます。
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離散数学B
秋期
2単位
山田修司
この授業では、離散数学の主要な一分野である、グラフ理論を学びます。
ここで言うグラフとは、x軸, y軸でできた関数のグラフのことではなくて、いくつかの点(これを頂点といいます)とそれらを結ぶいくつかの線(これを辺といいます)からできた図形のことです。 たとえば、駅の切符売り場でよく見かける鉄道路線図などは、駅を頂点として、線路を辺とするグラフになっています。
グラフは、コンピュータで扱うものの中でも重要なものの一つです。ある駅からある駅への最短経路を見つけたり、その中継点が壊れるとネットワーク全体に支障がでるような重要な中継点を見つけたり、その他いろいろな応用があります。
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ソフトウェアの科学と工学
春期
2単位
黒田直樹
急速な進歩と発展を続けるソフトウエアですが、その中身はハードウエアと違って容易に対象化しにくいことから、相変わらず職人技プログラミングに依存している面が強い状態が続いています。そういう状況を脱するためにどのような手法がソフトウエア開発で用いられているか講述します。
具体的には、開発プロセスやテスト技法、デザインパターン、UMLなどの内容について講義を進めます。
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知識処理論
秋期
2単位
黒田直樹
ソフトウエアの需給バランスがとれない状況を脱するためのソフトウェア設計・開発法のひとつである「オブジェクト指向プログラミング」について、その先鞭をつけた Smalltalk 言語の文化を学びながら、現代のソフトウエア開発のフロンティアを覗きます。
Smalltalk を生み出した中心人物であるAlan Kayは「コンピュータ革命はまだ起こっていない」と言っています。そして、そのSmalltalk がいま Squeak と言う処理系で生まれ変わろうとしています。これらの基礎理論を「知識処理」と考えて、そのために次のようなことについ て考えて行きます。
・モデルと表現
・オブジェクト指向分析設計
・MVC (model view controller)パラダイム
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オートマトン理論
春期
2単位
山田修司
オートマトン理論と形式言語理論は計算機科学の重要な理論です。
2つの理論は、最初は別々に考え出されたのですが、密接な関係があります。
オートマトン理論と形式言語理論の関係について講義します。
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言語処理系論
秋期
2単位
オートマトン理論の応用として、システムプログラムの基本の一つである言語処理系の基本的な概念、原理および作成技法について解説します。
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計算と精度
春期
2単位
中神恵子
コンピュータの発展と共に増大する計算量に合わせ、より高速に行うための数値計算法も発展しています。自然界に起こる現象を記述するためには、種々の非線形方程式を解くことが必要になりますが、その多くは厳密解が求まらず近似解を求めなければなりません。そのため数値計算法における手法は広く運用されています。ここでは数値計算法におけるよく使われるアルゴリズムを論じ、誤差についても論じます。
具体的には、次の内容について学びます。補間法、非線形方程式におけるニュートン法、最小2乗法、連立一次方程式の数値解法、数値積分公式、常微分方程式の数値解法、偏微分方程式の数値解法等。また、演習でコンピュータを使ってこれらを実際に解くことも学びます。
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コンピュータグラフィクス論
秋期
2単位
平井重行
CADなどの分野や、ゲームやテレビ番組など様々な場面でコンピュータグラフィクス(CG)が利用されています。この科目では、CGの数学的および物理的な基礎について知り、それらを実現するハードウェア技術およびソフトウェア技術についても学びます。
また、CG独特の表現手法やコンピュータ画像処理との融合など、新たなCG合成技術を含む最新のCG研究やアプリケーションについても学びます。
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データ表現論
春期
2単位
三好博之
WWWが普及するにつれてインターネット上にある大量のデータに気軽にアクセスできるようになりましたが、このようなデータはただあればあるだけよいというものではなく、必要なときに必要な人が効率よくアクセスできることが重要です。そのためにはまずデータをどのような形で表現すればよいか、そしてその表現されたデータにどのようなアルゴリズムでアクセスするべきかについて様々な角度から考えなければなりません。
この講義ではそのような大量なデータを収集・保存・利用するシステムを構築する際の基礎となるデータベース技術を中心に、特にWWWへの応用を意識しつつ、様々な種類のデータの表現とその処理技術について学びます。
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自然科学とコンピュータ
秋期
2単位
岡田憲志
今、物理の分野でのトピックスである宇宙の創造や銀河の形成に、密接に結びついている素粒子たち、ニュートリノ(2002年にノーベル賞を受賞した小柴教授が行った研究)やダークマター(宇宙暗黒物質)をテーマにとりあげ、その発見や観測に必要な物理であるアインシュタインの特殊相対性理論や、ハイゼンベルグの不確定性原理を易しく学びます。日常の経験からは想像もつかないアット驚く世界が現れます。
このような自然現象や物理現象を観測したり解析したりするのに、コンピュータは切っても切れない必要不可欠の道具になっています。ニュートリノ質量発見の KAMIOKANDEの実験でどんな装置を使いどのようにデータが取り込まれ、解析されていたのか? そこでコンピュータはどのように使われているのか? など具体的な例を見ながら、コンピュータの役割も考えてゆきます。
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データ解析
春期
2単位
竹内富士雄
実世界の現象を観測して得られたデータにはいつも色々な種類の誤差がつきまといます。そんなデータから「真実」意味があり、説得力もある結論を導き出すためにはその誤差の性質を分析して、統計解析の方法を使ってデータの料理をしなければなりません。
この講義では実際のデータをもとに、コンピュータを駆使してデータ解析の方法を学びます。実例を豊富に使って後で役に立つような授業です。
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インタフェース論
春期
2単位
平井重行
様々な情報機器やコンピュータシステムが普及している現在、モノの使い勝手や分かりやすさに関する「ヒューマンインタフェース」の関心が高まってきています。
この科目では、人間とモノのあるべき姿・あるべき関係という観点から、ヒューマンインタフェースの概念および実践法について学びます。
具体的には、人間の特性、様々なコンピュータのハードウェア・ソフトウェアの技術を知り、コンピュータを利用する際の使い勝手の評価、コンピュータ自体のあり方に対する感性やデザインの重要性について学びます。また、複合現実感やユビキタス・コンピューティングの技術など、最新のトピックを通して、今後のコンピュータ利用方法と社会のあり方について考えます。
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情報理論
秋期
2単位
黒田直樹
シャノンのモデルを入門としたあと、認識科学的な情報の理論という側面から、情報の意味論に触れます。また、生物学が教えてくれる現代の情報観などにも触れます。
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シミュレーション
春期
2単位
岡田憲志
ダーツを的に投げるだけでπ(パイ)の値が求められる?
電気を通すガラスが作れる?
山火事の燃え広がり方は、木の生え具合いや風向きでどのように変わる?
シミュレーションは、いま社会のあらゆる分野で使われています。自然科学、工学、医学、社会学、経済学、芸術、アミューズメントなどなど。ここでは、上記のような問題をコンピュータグラフィックスやアニメーションを助けにC言語でプログラミングしながら考えます。
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論理とプログラム
春期
2単位
八杉満利子
実際のプログラミングでも、プログラムについての科学でも、「論理」が基本です。この講義の目的はその論理を「使える」ようにすることです。
論理には命題論理という、文章の真・偽を問題にするものと、命題論理を基礎にしてさらに個々のオブジェクトについて話をする述語論理があります。論理とプログラムは実は互いに同じ働きをしているともいえるのです。
科目「集合と論理」はそのための基礎知識なのですが、「論理とプログラム」では 予備知識なしで、新しく論理の基礎から始めます。プログラムを書くときにはその働きを記述する「仕様」が重要ですが、その仕様に使う具体的な例によって論理を学ぶように工夫します。授業内容、例題、宿題についてはWebページに載せて、いつでも見られるようにしています。
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抽象化の技法
秋期
2単位
「論理とプログラム」で学んだ論理学の知識を前提として、具体的なプログラムや計算システムを抽象化して形式的に扱うための、さらに進んだ技法を習得することを目標とします。プログラミング言語の表示的意味論、公理意味論、操作的意味論を中心に講義します。
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数理ファイナンス
秋期
2単位
辻井芳樹
「数学の勉強って役に立つの」と良く聞かれます。「はい、役に立ちます」と言うのが答えですが、その2例を、数理ファイナンスの話題で見てみましょう。理学部の人もファイナンスの基礎を学んでおくことは、これからの常識?
1)「ポートフォリオ理論」は、「鉄則:一つの篭に全部の卵を入れるべからず」の理論化です。
2)「デリバティブ(派生商品)」というのは、原資産(元の資産)から派生した商品という意味で、オプション、先物などがその例です。特にオプションの価格付けは、数学的に興味深い理論です。
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プログラミング言語学
秋期
2単位
小林聡
プログラミング言語には実に多くの種類があり、それぞれに特徴があります。例えば、C言語はよく普及していて、高速なプログラムを作るのに向いています。しかし、何をするにもこまごまとした命令をたくさん並べて書かないといけないので、書くのに手間がかかる上、プログラムにバグ(間違い)が入りやすくなります。
これに対し、もっとすっきりと短いプログラムが書け、バグも入りにくくなるような工夫がされた言語も色々と開発されています。
この授業では"ML"という言語を例にとって、そのような先進的な言語の機能について解説します。
また、様々なプログラミング言語について統一的な理解をするための鍵となる色々な概念について学びます。プログラミング言語はいくつも覚えておいて応用分野に応じて使い分けをすることが大切ですが、そうした概念をよく理解しておけば、新しい言語を覚えるのもずいぶん楽になります。10や20の言語を覚えるのなんて何でもありませんよ。
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先端科学特論C
春期
2単位
中村恭之
ソニーのAIBOの発売や本田技研の人間型ロボットP3、ASIMOの発表などで、ロボットが人間と共存するような時代がいよいよやってくると期待できます。ここでは、このように最近身近になってきたロボットに関する要素技術について学びます。ロボットの中身をのぞいてみると、機械と電子部品とそれらを制御するソフトウェアが組み合わされた複雑な集合体であることが分かります。
本講義を通じて、独創的なロボットあるいは機械のロボット化を実現するための基礎となる手法について紹介します。講義内で紹介するロボットを参考にして、より良いロボットを製作するために必要な要素技術・制御手法について各自で考えることができるようになることが目標です。
具体的には、次に挙げる大まかな3つの部分について、具体例(ビデオ、実際のロボット)を挙げて解説します。
・外界の情報を得る部分(人間の感覚器に相当)
・自身の運動、作業を計画する部分(人間の頭脳に相当)
・外界に作用する部分(人間の手や足に相当)
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先端科学特論D
春期
2単位
青木淳
この授業の講師は、企業にてソフトウェア開発を実際に行っている現役の技術者(スーパープログラマ)であり、20年以上の長きにわたってオブジェクト指向プログラミングを用いながら、様々なソフトウェアを開発してきた経験を持っています。現場(企業)の生きた情報を伝えると共に、実際のソフトウェア開発に役に立つ知恵、将来のコンピュータに対するビジョン、ソフトウェアに関する科学と技術を生涯にわたって扱うための方法論を開示してゆきます。
実社会では、知っていること(知識)と適切に操れること(方法)のつりあいが大切です。その妙を観ることが目標になります。
授業は次の2点を中心に行います。
・ソフトウェア工学(オブジェクト指向&エクストリームプログラミング)
・認知科学(ヒューマン・コンピュータ・インタラクション)
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先端科学特論E
秋期
2単位
荒木雅弘
人間の音声を認識して文字にする音声認識や、手書き文字をワープロの入力とするような文字認識などを題材として、パターン認識の理論一般について講義を行います。パターン認識プログラムの基本的な構成・パターンの識別関数とその学習法・統計的なパターン認識手法を中心に説明します。
また、パターン認識の応用例として音声対話システム全般について説明します。
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先端科学特論F
秋期
2単位
次の一方または両方の概説を行います。
1)システム検証の数理的技法
プログラムや回路など様々なシステムについて、作られたシステムが設計者の期待通りに動作するか、バグ(欠陥)が無いかなどを、網羅的に検証する技術として、モデル検査と呼ばれる一連の技術が考案されています。モデル検査は、システムの性質をある種の論理体系で表し、その一方で、検証するシステムの振る舞いを表すモデルとして、遷移系と呼ばれる数学的構造を用います。ここでは、モデル検査においてしばしば用いられるある種の時相論理や遷移系を学び、モデル検査によるシステム検証の作業の流れについて概説します。
2)証明支援系(定理証明器)
証明支援系とは、数学的議論などを計算機上で展開するための一連の環境を提供し、形式化された命題の証明を(ユーザと共に)構成する、ある種のシステムです。ここでは、現在実際に使われている証明支援系を幾つか紹介し、それらの原理と応用について学びます。
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