アート・マーケティングを学びたいと希望している読者の方は、次の通りに、学習の方向性を見出していかれることをお勧めいたします。
第一に、マーケティングをあまり知らないけれども、アート・マーケティングと呼ばれるものには関心がある高校生や大学生の皆様は、まず「マーケティング論の初歩的文献」をご覧ください。そちらでは、アートを題材にしてマーケティングの初歩を理解できる文献を紹介しております。
第二に、もし読者の皆様がマーケティング論の視点からアートを題材にするとどのような問題が見えるのかに関心がおありでしたら、「初歩的文献」をご覧ください。アートの現場で起きているマーケティング現象は、一見すると、きわめて奇妙に見えます。ところが、そうした現象は、従来のマーケティング論で解けることが少なくありません。まずは、そうした視点、従来のマーケティング論は、じつは幅広い一般化可能性があることを味わっていただきたいと思います。
第三に、もし初級的文献をお読みになって、アートの現場で起きている現象は他の現象とは違うと直観されたならば、中級的文献にお進みください。この段階での問いは、大きく二つあるかと思います。ひとつは、従来のマーケティング論はどれほど一般化可能性をもつのかという問いです。もうひとつは、仮にアートの現場で解けるような新しいマーケティングの理論があるとすれば、それは従来の財にどれほど一般化可能性をもつのかという問いです。
このような視点を持って、文献をお読みいただければ幸いです。
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