■初歩的文献 |
ID |
文献名 |
特記 |
3002001 |
倉林義正「オーケストラの聴衆とオペラの聴衆」『一橋論叢』85(2), 157-175, 1981.
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オーケストラの観衆を消費者ととらえ、その行動の特徴を明らかにした古典。
消費者行動をマクロの視点から捉えると本論文のように見えることになる。
一度は目を通していただきたい。 |
3001002 |
中塚千恵・小川孔輔「なぜスタジアムに行ってしまうのか? 観戦型サービスにおける参加意図形成と顧客経験」『季刊マーケティングジャーナル』28(2),
2008, 43-62
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スポーツ・マーケティングの文献リストでも紹介した論文。
アート(コンサートの来場客)を題材にした消費者行動論を問うた数少ない日本語の論文。
アートの現場で起きていることは本当にユニークなのだろうか。それはスポーツでは起きえないことなのだろうか。
このような問題意識を持って本論文を読めば、非常に興味深い示唆が得られる。日本の第一線のマーケティング研究者が集う『季刊マーケティングジャーナル』でアートとスポーツに焦点が当てられた貴重な論文である。是非、一読をお勧めしたい。 |
3001001 |
吉田雅幸「スポーツ消費者行動:先行研究の検討」『スポーツマネジメント研究』Vol. 3, No. 1, pp.5-21, 2011.
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スポーツの観客を消費者とみなす場合、彼らの行動は消費者行動論の理論である程度説明できるかもしれない。このような問題意識から、スポーツ・マーケティング研究では多くの先行研究が行われている。それらの知見を体系的にわかりやすく整理したものが本論文である。
スポーツを題材に多くの消費者行動論の研究がなされていることが分かるはずである。ここから消費者行動論のイシューを見極めていくことができるはずである。消費者行動論の入門書として一読をお勧めしたい。
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■中級的文献 |
ID |
文献名 |
特記 |
3001021 |
マイケル・ソロモン(松井剛, 監修・翻訳)『ソロモン 消費者行動論』丸善出版, 2015.
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幅広い消費者行動論の多くの知見を体系的に整理したテキストのひとつが、Michael SolomonのConsumer behavior : buying,
having, and beingである。この良書を消費者行動研究の第一人者らが翻訳したものが本書である。
とりわけ、紹介されている事例が分かりやすい。興味をもったトピックごとに辞書のように読むことができる点も本書の良さである。
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3001011 |
杉本徹雄『新・消費者理解のための心理学』福村出版, 2012.
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消費者行動論は必ずしも経済性の視点からのみ研究されているわけではない。本書は、心理学の視点から、なぜ人が消費するのかという問題の整理を行った良書である。改訂される以前から、心理学のキータームごとにイシューが整理され、大変わかりやすかった。ここでとりあげられたイシューがいかに重要であったのかが改めてわかるはずである。というのも、改訂をした今日でもこれらのイシューが掲載され続けているからである。
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3002011 |
清水聰『新しい消費者行動』千倉書房, 1999.
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本書は消費者行動論の研究知見とマーケティング・サイエンスの研究知見とを結びつけることに主眼を置いた良書である。
基本的には、多くの消費者行動論の研究書と同様に、ある一人の個人がいかに(そしてなぜ)消費するかという問いに対する答えを整理している。ところが、そうした個人が集まった場合、ひとつのまとまりとしての消費者たちの行動がどのように予測できるのかという問いに対する答えをも示そうとしている。マクロな視点から消費者行動論を捉えようとする研究はミクロな視点から捉えるそれと比べると多くはないようである。
こうした問題意識をもてば、とりわけ第6章が非常に役立つ。
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