若松先生の研究

Study of Masashi Wakamatsu

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2015.4.17更新

 お鈴「ここでは、若松先生の研究について紹介します」
 若松「よろしくね。お鈴ちゃん」
 お鈴「はい(^.^)。で、先生は何を研究しているんですか?」
 若松「おぃおぃ(苦笑)。鎖国制下の貿易都市長崎を中心に、江戸時代     の対外関係や近世社会の構造を研究しているってとこかな」
 お鈴「もう少し具体的に言うと、どうなります?」
 若松「う〜ん。これまで書いた主要な論文などは下にあげておくけど、     たとえば、長崎貿易の変遷を軸に、江戸幕府・長崎奉行・長崎町     人(上層から下層・日雇層まで)・国内商人・外国商人(中国・     オランダ)の動きなどを追い、貿易都市長崎の社会構造・長崎貿     易の利潤・貿易品の流通などについて、実証的に、具体的かつ構     造的に明らかにしているんだ」
 お鈴「なるほどぉ。ところで、どうして近世の長崎を研究しようと思っ     たんですか?」
 若松「近世をやろうと思ったのは、出身が加賀百万石の金沢だったから     かな。それから、古代・中世だと、活字になっている史料が多い     から、時間をかけてそれらを見る必要があるし、また先行研究も     深いから、なかなか新しいことを出すのが大変なんだ。その点、     近世だと活字になっていない史料がかなりあるから、ささやかな     ことであれ、新しい発見が結構あるんだ。それからこれは余談だ     けど、大学時代の院生・学生の時代別研究会の曜日が、サークル     活動の練習日と重なっていなかったということもあったなぁ」
 お鈴「サークル活動の話はまたの機会に聞きますね。でも、加賀藩では     なく、長崎を研究対象に選んだのは、どうしてですか?」
 若松「加賀藩についても、いずれは研究をするつもりだよ。最初の研究     対象として長崎を選んだのは、やっぱり対外関係に関心があった     からかな。卒論のテーマをそろそろ決めなくてはと思っていた頃、     当時研究室の助手だった青山さん(現在、佛教大学文学部教授の     青山忠正氏)に相談にのってもらって、堺は史料が少ないみたい     だから、長崎ということになったんだ」
 お鈴「対外関係というと、語学が重要かと思いますが、そのあたりはど     うなんですか?」
 若松「ポルトガル語、スペイン語、ラテン語、オランダ語、中国語、ロ     シア語、朝鮮語......」
 お鈴「す、す、すごいですね」
 若松「は、できない」
 お鈴「えっ?!」ズルッ
 若松「中国語とオランダ語はマスターしたいけど、なかなかねぇ......。     国内史料(古文書)のくずし字は結構読めるけどね」
 お鈴「そうですか。では最後に、先生が今まで書かれた論文について教     えて下さい」
 若松「はい、これがそのリストね。1以外の番号がついている論文は、     大学の図書館にあるはずだから、実際に読んで内容を簡単にまと     めておいてください。クリックすると要約が出てくるような設定     にしてくれると、うれしいな」
 お鈴「はい、って結構ありますね。これ全部ですか?^^;)」
 若松「まぁ、みんなで分担してやれば、なんとかなるでしょう(^^)。が     んばってくださいね」
 お鈴「はい」(;_;)

若松正志主要研究論文など

・「初期豪商末次平蔵の研究」(東北大学文学部卒業論文)
 1「近世前期における江戸幕府の長崎支配について」    (東北大学大学院文学研究科修士論文)
2「長崎会所の設立について」(『歴史』第74輯、1990)
3「長崎唐人貿易に関する貿易利銀の基礎的考察」    (『東北大学附属図書館研究年報』23、1990)
 ・[書評と紹介]「北海道・東北史研究会編『北からの日本史』第2集」    (『弘前大学国史研究』第90記念号、1991)
4「豊臣政権と奥羽の領主―中小領主の動向を中心に―」 (『歴史』第76輯、1991)
・[学界動向]「日本 近世 四」(1990年の日本近世対外関係史研究の     回顧と展望)(『史学雑誌』第100巻第5号<1990年の歴史学界     ―回顧と展望―>、1991)
 5「長崎俵物の地域別集荷高について」 (『東北大学附属図書館研究年報』24、1991)
 6「近世前期における長崎町人と貿易」    (渡辺信夫編『近世日本の都市と交通』河出書房新社、1992)
 ・[紹介]「『宮城県図書館和古書目録』の刊行によせて」    (『宮城歴史科学研究』第34号、1992)
 7「貞享期の貿易改革に見る長崎奉行の位置」    (『東北大学附属図書館研究年報』25、1992)
 ・[書評]「李獻璋『長崎唐人の研究』」(『長崎談叢』第80輯、1993)
 ・[研究ノート]「戸沢氏関係史料のなかの豊臣惣無事令」    (『東北近世史』第18号、1993)
 ・[書評と紹介]「太田勝也著『鎖国時代長崎貿易史の研究』」    (『日本歴史』第549号、1994)
 ・[研究ノート]「明和7年の仙台銅東海廻御免願に関する史料につい     て」(『東北近世史』第19号、1994)
 ・[共同研究報告要旨]「長崎俵物をめぐる食文化の歴史的展開」    (『助成研究の報告』4(平成4年度)、味の素食の文化センター、     1994)
 8「貿易都市長崎における酒造統制令の展開−長崎町触を活用して―」    (『京都産業大学論集』第25巻第4号<社会科学系列第12号>1995)
 9「仙台藩領における長崎俵物の生産・集荷」    (渡辺信夫編『近世日本の生活文化と地域社会』河出書房新社、     1995)
 10「長崎俵物をめぐる食文化の歴史的展開」 
要旨    (『京都産業大学日本文化研究所紀要』創刊号、1996)
 ・[記事]「(京都産業大学日本文化研究所の)ホームページの開設に     あたって」(『あふひ』<京都産業大学日本文化研究所報>第2     号、1996)
 ・[辞書]『角川 新版日本史辞典』(角川書店、1996)      「糸割符」・「定高貿易仕法」・「市法売買」・「信牌」・「唐     人町」・「唐船風説書」・「唐通事会所日録」・「唐蛮貨物帳」     ・「長崎会所」・「長崎奉行」以上10項目を執筆(ただし、編     集=原稿からの修正あり、また項目ごとの記名なし)。
 11「近世中期における貿易都市長崎の特質」    (『日本史研究』第415号、1997)
 12「唐人参座の設立について」 要旨    (『京都産業大学日本文化研究所紀要』第2号、1997)
 ・[自治体史]『仙台市史』資料編3<近世2 城下町>(仙台市、     1997)(II商業経営の一部を担当)
 ・[社会人教育]「賀茂川の流れに映る京都の歴史」    (『あふひ』<京都産業大学日本文化研究所報>第3号、1997)
 ・[一般]「外国人はなぜ出島や唐人屋敷に囲いこまれたのか」    (歴史教育者協議会編『100問100答 日本の歴史』4<近世>     河出書房新社、1998)
 ・[社会人教育]「『鎖国』日本の国際交流」 全文    (『あふひ(京都産業大学日本文化研究所報)』第4号、1998)
 13「鎖国制下の長崎貿易と大坂」(『ヒストリア』第162号、1998)
 14「貿易都市長崎における塵芥処理と浚」    (丸山雍成編『日本近世の地域社会論』文献出版、1998)
 ・[一般]「貿易都市長崎の成立と構造」 全文    (『あうろーら』第14号、1999)
 ・[学界動向]「日本 近世 四」(1998年の日本近世対外関係史研究の     回顧と展望)(『史学雑誌』第108巻第5号<1998年の歴史学界     ―回顧と展望―>、1999)
 15「長崎における近世日本の自国イメージ」     (『新しい歴史学のために』第237号、2000)
 ・[事典]『日本歴史大事典』全4巻(小学館、2000〜2001)     「間銀」・「大岡清相」・「置銀」・「置付用意銀」・「懸物」     ・「五か所商人」・「三領沖唐船打ち払い事件」・「定高貿易仕     法」・「代物替」・「雑物替」・「長崎運上」・「長崎会所」・     「長崎御用銅」・「伏見屋四郎兵衛」・「明礬会所」以上15項     目を執筆(項目ごとに記名あり)
 16「京都の経済・産業の歴史的展開について」 要旨    (『京都産業大学日本文化研究所紀要』第6号、2001)
 17「近世史研究の視点から(見た中学校歴史教科書)」    (原田敬一・水野直樹編『歴史教科書の可能性−「つくる会」史観     を超えて−』青木書店、2002)
 ・[書評と紹介]「林陸朗著『長崎唐通事−大通事林道栄とその周辺−』」    (『国史学』第177号、2002)
 18「17〜19世紀のアジアとオランダ東インド会社」    (岩下哲典氏と共著。小林克編『掘り出された都市−日蘭出土資料     の比較から−』日外アソシエーツ、2002)
 19「近世中後期の長崎銅貿易と国内産業−古銅の問題を中心に−」    (片桐一男・洋学史研究会編『日蘭交流史 その人・物・情報−』思     文閣出版、2002)
 ・「後桜町天皇宸記−宝暦13年8月条−」(筆者名は後桜町女帝宸記研     究会。翻刻を分担、解説を執筆。『京都産業大学日本文化研究所     紀要』第7・8合併号、2003)
 ・「後桜町天皇宸記−宝暦13年9月条−」(筆者名は後桜町女帝宸記研     究会。翻刻を分担、解説を執筆。『京都産業大学日本文化研究所     紀要』第9号、2004)
 20「洋学の導入と展開」・「工藤平助と林子平」(『仙台市史』<通史     編5<近世3>仙台市、2004)
   ・[書評と紹介]「鈴木康子著『近世日蘭貿易史の研究』」(『日本歴     史』第684号、2005)
 ・「後桜町天皇宸記−宝暦13年10月条−」(筆者名は後桜町女帝宸記研     究会。翻刻を分担、解説を執筆。『京都産業大学日本文化研究所     紀要』第10号、2005)
 ・「後桜町天皇宸記−宝暦13年11月条(即位式直前まで)−」(筆者名     は後桜町女帝宸記研究会。翻刻を分担、解説を執筆。『京都産業     大学日本文化研究所紀要』第11号、2006)
 ・[一般]「閑院宮家の創設」(『歴史読本』第807号、2006)
 ・[一般]「典仁親王」(『歴史読本』第819号、2007)
 ・「後桜町天皇宸記−宝暦13年11月27日(即位式当日)から12月晦日条−」     (筆者名は後桜町女帝宸記研究会。翻刻・解説を分担執筆。     『京都産業大学日本文化研究所紀要』第12・13合併号、2008)
 ・[シンポジウム報告記録]「鈴鹿家資料の「江戸下り」関係資料」     (『皇學館大学神道研究所紀要』第25輯、2009)
 ・[学界動向]「日本 近世 九」(2008年の日本近世対外関係史研究の     回顧と展望)(『史学雑誌』第118巻第5号<2008年の歴史学界>)
 ・「後桜町天皇宸記−宝暦14年正月条・2月条−」     (筆者名は後桜町女帝宸記研究会。翻刻を分担、解説を執筆。     『京都産業大学日本文化研究所紀要』第14号、2009)
 ・「後桜町天皇宸記−宝暦14年3月1日条〜6月1日条−」     (筆者名は後桜町女帝宸記研究会。翻刻を分担、解説を執筆。     『京都産業大学日本文化研究所紀要』第15号、2010)
 ・「後桜町天皇宸記−明和元年6月2日条〜7月29日条−」     (筆者名は後桜町女帝宸記研究会。翻刻を分担、解説を執筆。     『京都産業大学日本文化研究所紀要』第16号、2011)
 ・[一般]「閑院宮家の創設」(所 功編『日本の宮家と女性宮家』新     人物往来社、2012)(前掲『歴史読本』第807号(2006)掲載の     同タイトルの原稿を、補正して収録)
 21「近世前期の夜久野」(崎山正人氏と共著)・「大名朽木氏の支配と     夜久郷」(安達香織氏と共著)(『夜久野町史』第4巻<通史編>     福知山市、2013)
 22「イエズズ教会領から「長崎口」へ」(荒野泰典・石井正敏・村井章     介編『地球的世界の成立』〈日本の対外関係5〉吉川弘文館、2013)
 ・[研究活動報告]「日本史上の親王・宮家に関する基礎的研究−近世     の桂宮家を中心に−」(『京都産業大学総合学術研究所報』第9     号、2014)


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