Do It Yourself! 自作オーバーフロー集合水槽

規格 (凡そ)

全体像  ・サイズ(cm)  幅100 × 奥行50 × 高160
 ・重量      30kg 満水時100kg
 ・水槽数     1.5L水槽 18個
 ・飼育可能数   ゼブラフィッシュ150匹?
 ・材料費     10万円
 ・製作時間    大人6人 6時間
 ・24時間タイマー付き照明


器具 & 材料
作製手順 概要
作製手順 詳細

1. 骨組みを組む。 材料一覧

ニッパーでおる ① 水槽を置く棚には排水口(軒とい用F型集水器)が置けるようニッパーで棒を切断し穴を作っておく。


棚を組む ② メタルシェルフを組む。水槽を置く棚は上から高さ約35cm間隔。



照明設置 ③ 照明(LEDエコスリム)を結束バンドで固定し、ブレーカータップ6口、24時間タイマー、延長コード1m、独立スイッチ付き電源タップ=>壁コンセントの順につなぐ。余分なコード類は結束バンドでスティールラックの水のかかりにくい場所(最上段等)に固定。


2. リザーバを作る。 材料一覧

CD&DVDケースを固定 ① 物理フィルターが置けるように結束バンド、ドリルを用いてDVDboxをリザーバ用boxに固定。


ドリルで穴あけ ② ドリルでCD&DVDケースの底に多くの穴をあけ、物理濾過マットを置き場とする。


③ 収納ボックスのふたはメタルシェルフに片側だけ結束バンドで固定し、棚から水漏れの際、リザーバに水が集まるようにドリルで端に穴を開けておく。
ドリルで穴あけ ドリルで穴あけ

穴あき飼育ケース ④ ドリルで飼育ケースLLのそこから15cm以上のところに大量にに穴を開けておく。ポンプの吸水口は飼育ケースの中、ヒーター、センサー、生物濾過剤は飼育ケースの外に入れる。ヒーターの空焚きを防ぐため。写真の数でも足りない位。

3. 給水路を作る。 材料一覧

ポンプ組み立て ① テラダポンプを組み立てる。取水口は附属のホースと漏斗管みたいなオレンジ色のもの(ストレーナ?)を使う。ねじ式結合部にはゴムパッキンを忘れない。

② パイプをパイプカッターで切断しながら、ポンプに以下の順にパイプ等を繋げていく。

ポンプ>給水栓用エルボ呼び径25>パイプ(径25)×10cm位>エルボ(径25)>パイプ(径25)×35cm位>径違いチーズ25×20>パイプ(径25)×30cm位>>径違いチーズ25×20>パイプ(径25)×30cm位>径違いチーズ25×20>パイプ(径25)×10cm位>エルボ(径25)>パイプ(径25)×50cm位>径違いソケット25×20>パイプ(径20)×40cm位>エルボ(径20)>パイプ(径20)×100cm位>ソケット(径20)>パイプ(径20)×5cm位>エルボ(径20)>パイプ(径20)×5cm位>径違いソケット20×16>パイプ(径16)×5cm位>ボールバルブ径16>パイプ(径20)×5cm位>エルボ(径16)>パイプ(径16)×25cm位

ポンプは水漏れが起きたときに水で濡れないように発泡スチロール等で床から10cm程高い位置に置くと良い。
径違いチーズからは径20パイプ100cmとキャップ20を分枝し、ステンレスサドルバンドでラックに引っ掛ける。
最後にリザーバに水を戻すバイプ径16は水面より高くなる箇所にドリルで一カ所穴をあける。水を流した時にはここから空気を吸い込みバブリング効果が期待できる。
パイプ全体像 ポンプ周辺 パイプ分枝前

パイプ分枝後 リザーバに戻る" バブリング用穴あけ


バルブ装着後 ③ 個別水槽への給水用チューブを取り付けるために分枝したパイプ径20をいったん外し、電動ドリルで穴を開ける。格段の水槽の予定数 or 一律8個位を10cm間隔位で開ける。
4mmドリルで下穴をあける→中タップでネジ穴をあける→自転車用バルブを電動ドリルにつけネジ穴に装着する→自転車用バルブの先端を切断


4. 排水路を作る。 材料一覧

雨どい組み立て ① 雨どいをハサミで切断(85cm×3個,5cm×3個)し、F型集水器と軒とい用止まりと接続。

ドリルで穴あけ ② VP50を30cm位に糸鋸で切断し、ドリルで穴をあけ、物理フィルターに均一に水が排水するようにする。

最下段排水路組み立て ③ パーツを組み立てる。
i. 上段の2段は 雨どい集水路>50ソケット>50パイプ30cm
ii. 最下段は 雨どい集水路>50エルボ>穴あけ50パイプ>50キャップ の順

雨どい固定 ④ 雨どいは傾斜を軽く付けて結束バンドで固定。

5. 水槽置き場を作る。 材料一覧

① 塩ビシートをハサミで切る。90cm×35cmを3枚
② スタイロフォーム(厚さ3cm)をカッターで切断し(90cm×30cmを6枚)、一段につき2枚を重ね置き、塩ビシートを上に重ねる。後方中央に水が集まるように傾斜をつける。スタイロフォームはホームセンターで売っている発泡スチロールブロック(高さ7cm)でも代用可能。
水槽置き場1 水槽置き場2

6. 洪水対策用の仕切りを作る。 材料一覧

仕切り パネコートイエローはホームセンターで100×50を一枚, 50×15を二枚, 104×15を二枚に切断してもらう。 ① 木工用ボンド・釘で固定。
② バスシールでつなぎ目を埋める。
③ シートをハサミで切り内側にくっつける。

7. 個別水槽を作る。 材料一覧
(専用のものを購入してもよいかもしれません。)

ハンダ穴あけ ① はんだゴテで穴をあける。

メッシュ貼る ② メッシュ貼る


あとは水を入れて、物理ろ過フィルター、生物ろ過剤沢山入れて、


完成!
完成品 完成品 完成品




実物は当研究室と京都大学薬学部久米研究室にあります。

平成25年10月 現在までに6ヶ月程、淡水魚用のマリンソルト水中で試験的に30匹程のゼブラフィッシュとメダカを飼育しています。初めは水漏れがあるかもしれませんが、大きな水漏れでなければ使用しているうちに何かが詰まって止まります。一日4LのRO水追加、一週間に一回程、10L程のマリンソルト水交換で採卵可能な状態で飼育できています。

この水槽は、市販の集合水槽を購入するには研究費の捻出が難しい(私も含めた)小型魚類若手研究者が安価に作製・使用することを想定しています。最低限の機能しか持たず、魚の病気も発生することもあるかと思います。可能であれば市販の専用リザーバや紫外線ランプを購入・装着すること、市販の集合水槽購入をおすすめします。

当学部の嶋本先生、基礎生物学研究所の成瀬先生、京都大学薬学部の久米先生、作製のお手伝い頂きました先生方に感謝いたします。