『ロシデレ』のロシア語

平塚 徹京都産業大学 外国語学部

京都産業大学外国語学部では、英語ドイツ語フランス語スペイン語イタリア語ロシア語中国語韓国語インドネシア語を専門的に学ぶことができます。


 ライトノベル原作の『時々ボソッとロシア語でデレる隣のアーリャさん』(略称『ロシデレ』)は、コミカライズ進行中、テレビアニメ放送中で、かなり話題になっている。ヒロインがロシア人と日本人のハーフの女子高生で、時々、ロシア語が出てくる。本作以外では、『クジマ歌えば家ほろろ』というマンガにもロシア語が出てくる。言葉を話す変な生き物が出てきて、ロシアから来たらしく、時々ロシア語を話す。この作品も賞を取ったりして評価されている。このようなロシア語の使われ方を見ていると、日本人にとってロシア語には何か不思議な魅力があるのではないかという気がする。このページでは、ロシア語の勉強を兼ねてコミック版『ロシデレ』第1巻〜第5巻に出てくるロシア語を採取して、コメントしてみた。なお、ロシア語専攻の教員からご教示いただいたところがある。

第1巻カバー左下Иногда Аля внезапно кокетничает по-русски
本作のロシア語タイトル。「デレる」の訳語кокетничать[カキェートニチャチ]は、日本語の「コケット」「コケットリー」「コケティッシュ」と同様に、フランス語のcoquette[コケット](色っぽい女)に由来する。
第1巻 6ページアリサ・ミハイロヴナ・九条
ヒロインの名前。ロシア文字で表記すると、Алиса Михайловна Кудзё。ロシア人の名前の形式は、《個人名+父称+姓》なので、「アリサ」が個人名、「ミハイロヴナ」が父称、「九条」が姓。父称というのは、父親の名前から作られる名前で、誰々の息子ないし娘であることを示す。「ミハイロヴナ」はミハイルの娘の場合の父称なので、父親の名前がミハイルだと分かる。個人名の本名は「アリサ」だが滅多に出てこない。会話では愛称の「アーリャ」が使われるからである。
  • 音読さんによるАлиса Михайловна Кудзёの発音
第1巻 11ページПротивный
気持ち悪い
第1巻 20ページмилашка
かわいい
милашка[ミラーシュカ]は「かわいい人」という名詞で、愛情を込めた呼びかけにも用いられる。Масачка[マサーチカ]を参照。
第1巻 22ページДурачок.
ばーか
「ばか」は、дурачок[ドゥラチョーク]の他に70ページに出てくるдурак[ドゥラーク]や122ページに出てくるДурааак[ドゥラーーーク]もある。それぞれ、以下のように異なる。
  • 22ページのдурачок[ドゥラチョーク]は愛情のある言い方で「おばかさん」といった感じ。アーリャは微笑みながら言っている。
  • 70ページのдурак[ドゥラーク]は侮辱する言い方。アーリャはイライラしながら言っている。
  • 122ページのДурааак![ドゥラーーーク]はдурак[ドゥラーク]を強調した発音。アーリャは激怒しながら言っている。
「ばか」には、女性に対して言うдура[ドゥーラ]もあり、『クジマ歌えば家ほろろ』に出てくる。なお、「イワンのバカ」には、Иван-дуракとИванушка-дурачокの両方がある。
第1巻 22ページСовсем не догадывается.
全然気づいてない
第1巻 22ページХотя, серьезное выражение лица тебе идет.
真面目にしてたらちょっとはかっこいいのに
ロシア語専攻の教員から綴りについて指摘を頂いた。正しくは、Хотя, серьёзное выражение лица тебе идёт. 「でも、真面目な表情はあなたに似合っている」
第1巻 23ページТолько вот я никогда тебе не расскажу.
ま 一生伝えてあげないけど
第1巻 30ページмилашка
かわいい
милашка[ミラーシュカ]は「かわいい人」という名詞で、愛情を込めた呼びかけにも用いられる。
第1巻 37ページУ меня ведь тоже серебристые волосы...
私だって銀髪なのに
серебристыеは、辞書を引くと「(毛髪などが)シルバーグレー」のという訳語が載っている。この形容詞のもとの名詞серебро[シリブロー](銀)は、英語のsilverと関係があるとされている。
第1巻 39ページАлиса
アーリャの個室のドアにかかっているネームプレートに名前が書いてある。ここは本名のАлиса[アリーサ]であり、愛称のАля[アーリャ]ではない。第1巻 6ページの「アリサ・ミハイロヴナ・九条」を参照。
第1巻 68ページУважаешь...
尊敬
「尊敬する」という動詞の2人称単数の形なので、「(あなたは)尊敬している...」の意。
第1巻 69ページНу же… Ууу…
何よもう
第1巻 70ページНу чего уставился?
こっち見んな
「いったいなんで見てるの?」
第1巻 70ページДурак
バカ
22ページのдурачок[ドゥラチョーク]参照
第1巻 79ページЗампредседателя школьного совета…
副会長…
「生徒会の副会長」。「生徒会」は、школьный советよりученический советの方がいいかもしれない。
第1巻 79ページПодруга детства…
幼馴染…
第1巻 79ページТы же об этом ни разу не рассказывал
そんなこと一度も教えてくれなかったじゃない
第1巻 80ページЯ знаю
知ってるわよ
第1巻 80ページДа я
私だって
第1巻 101ページНо...
でも
第1巻 101ページДля меня это тоже…
私にとっても・・・
第1巻 101ページБыла награда...
ご褒美だったんだけど?
第1巻 122ページХватит молча глазеть на меня!
黙って見上げてんじゃないわよ!
第1巻 122ページЗабудь всё, что ты видел!
全部忘れて!
「あなたが見たものを全部忘れて」
第1巻 122ページСейчас же
今すぐに!
第1巻 122ページДурааак!
バーカ!
22ページのдурачок[ドゥラチョーク]参照
第1巻 123ページПолный кошмар...
最悪…
第1巻 123ページКошмар, кошмар!...
最悪 最悪…!
第1巻 123ページСердце…
心臓
第1巻 123ページПочему так сильно бьётся?...
なんでこんなバクバクしてんのよ…!
第1巻 134ページХочу, чтобы и дальше
これからも変わらず
第1巻 134ページМы были друзьями...
友達でいてほしい…
前のセリフと分かれて表記されているが、全体で一つの文。Хочу, чтобы и дальшеが「これからも〜であることを望む」、мы были друзьями…が「私たちが友達でいる」に対応する。
第2巻 13ページА для этого и побыть в одиночестве.
そのためなら一人ぼっちでも
第2巻 13ページсовсем не проблема.
どうってことないんだから…
前のセリフと別々の文のように表記されているが、全体で一つの文。
第2巻 31ページДа что он вообще...
なによ…
第2巻 31ページКто бы говорил!
何なのあの人…
直訳すると「誰が言うだろうか」。「あなたにそんなことを言われたくない」という意味の定型表現。
第2巻 31ページСам-то постоянно сачкует!
いっつもサボってるくせに!
第2巻 31ページСпособный, а ленивый...
能力あるくせに怠惰って…
第2巻 31ページПросто ужасно
最悪よ…!
第2巻 31ページНо всё-таки…
でも…
第2巻 31ページСпасибо
ありがとう
「スパシーバ」。このロシア語は認知率が高いだろう。
第2巻 52ページВыручил меня.
私を救ってくれた
第2巻 86ページА вчера был таким милым...
昨日はかっこよかったのに
第2巻 96ページВсё совсем не так!
違うから
第2巻 110ページНу обрати же внимание и на меня!
私にもかまってよ…
「さあ、私にも注意を向けてってば!」
第2巻 111ページОбрати внимание!
かっま〜え
前のセリフの「注意を向けて」の部分のみを繰り返す。これ以降、日本語では「かっま〜え」を執拗に反復するが、ロシア語は少しずつ変化している。
第2巻 111ページЯ тебе не интересна?...
かっま〜え
「私に興味無いの?」
第2巻 111ページТебе плевать на меня?
かっま〜え…
「わたしのことなんとも思っていない?」
第2巻 112ページНу что ж ты такой безразличный?...
かっま〜え
「なんでそんなに無関心なの?」
第2巻 112ページХоть немного внимания!
かっま〜え
「せめて少しだけでも注意を!」
第2巻 112ページНемного внимания!
かっま〜え
「少しだけでも注意を!」
第2巻 112ページНемного внимааанияяя!
か〜ま〜え〜〜〜っ!
母音を伸ばして強調している。
第3巻 8ページЯ же не смогу сказать об этом!!
言えるわけないでしょッ!!
第3巻 9ページΗο
でも
第3巻 10ページМожет, я …
私………
「もしかして私は...」となっていて、次の文の「〜のかな……」を先取りしている。
第3巻 10ページСовсем не знаю Кудзэ-куна.......
久世君のこと全然知らないのかな……
「久世君」がロシア語の文法に従って対格に格変化している。ロシア語専攻の教員から、日本語の苗字や名前に付ける敬称は格変化しないので、対格形は「Кудзэ-кун」のままだという指摘を頂いた。
第3巻 37ページМасачка!
マサーチカ!
「マサチカ」をロシア語風に発音している。意図しているかどうか分からないが、第1巻20ページと30ページに出てくるмилашка[ミラーシュカ](かわいい人)と発音が似ている。もしかすると、「マサチカ」という名前自体、милашка[ミラーシュカ]に発音が近いものとして考えられたのかもしれない。
音読さんにМасачкаとМилашкаを交互に発音させてみた。
第3巻 79ページАаай!
うう…
痛みを表す間投詞ай[アイ]を伸ばして言っている。80ページでもう一度出てくる。
第3巻 79ページБольнооо!
痛いよぉ…
больно[ボーリナ]の最後の母音を伸ばしている。
第3巻 80ページАй!...
痛みを表す間投詞ай[アイ]。マンガなどのセリフで見る「ッ」は、言葉に詰まったような感じを表すのだろうか。普通には訳しようがなさそうである。
第3巻 80ページЯзык печёт
舌…熱い…
第3巻 80ページИ жарко стало...
身体も…あつ…
第3巻 81ページСлёзы и пот прямо ручьём....
涙も汗も止まんない…
第3巻 107ページЕсли вместе...
あなたと…
「もし一緒に…」
第3巻 108ページЕсли вместе с тобой…
あなたと一緒なら―――…
「もしあなたと一緒に…」
第3巻 122ページЯ просто хотела узнать твоё мнение...
あなたがどう思ったのかが知りたいだけなのに…
第3巻 135ページПрямо хоть сквозь землю провались
消えたい
сквозь землю провались は文字通りには「地面を通り抜けて消える」という意味。日本語の「穴があったら入りたい」という感じか。
第3巻 137ページВ таком виде... я точно выглядела пошло...
あんな格好絶対はしたない女だと思われた…
第3巻 138ページЭто...
なっ
第3巻 138ページЧто такое?!
ど…っ
第3巻 138ページКакой кошмар!!
どういうことなの~~~~!?
第4巻 12ページНаверно, показалось...
気のせいかしらね
第4巻 50ページПомогите!
助けて・・・
第4巻 50ページКто-нибудь... Помогите!
誰か・・・ 助けてよ・・・っ
第4巻 51ページAaa... Понял.
ああ わかった
本作で政近が初めて言ったロシア語。アーリャの助けを呼ぶロシア語に、思わずロシア語でつぶやく。これまでのアーリャのロシア語に応えてこなかったが、ロシア語でつぶやくことにより、アーリャのロシア語に応えたことを効果的に表現している。
第4巻 61ページВообще ты, конечно, молодец...
やっぱり凄いのね あなたは・・・
第4巻 82ページЯ тебя люблю
ページをめくると見開き1コマでこのセリフが目に飛び込んできて驚いた。あえて日本語訳をつけておらず、何と言ったのだろうかと読者に思わせる効果を狙っている。
音読さんによるЯ тебя люблюの発音
なお、この文に出てくる動詞любить[リュビーチ]は、英語のloveと同じ起源に遡る言葉。
第4巻 85ページ — Я тебя люблю... Я тебя люблю.... Я тебя люблю マサーチカ! Я тебя люблю!
政近がこれまで聞いてきたさまざまなЯ тебя люблюが思い起こされる。よく聞く表現であることが分かる。最後が幼い政近本人に向けられたЯ тебя люблю。「マサーチカ」はロシア語表記ならМасачкаなのだが、ここでは日本語訳をつけていないので、分かりやすくロシア語の中にあえてカタカナ表記をまぜたのであろう。「マサーチカ」については、第3巻37ページのМасачка!参照。
第4巻 86ページЯ тебя люблю
政近がこれまで聞いてきたさまざまなЯ тебя люблюの後に、アーリャのЯ тебя люблюが回想される。
第4巻 98ページЯ тебя люблю
好きよ
ここで、Я тебя люблюの意味が明かされる。
第4巻 100ページЯ тебя люблю
好きよ
第4巻 103ページДа не люблю я Кудзэ-куна!
久世君なんか好きじゃないもん
Кудзэ-кунаについては、第3巻10ページを参照。
第4巻 106ページЯ тебя люблю
好きよ
第5巻 24ページЯ тебя люблю
好きよ
第5巻 27ページТак я и знала!
やっぱり
直訳すると「そうだと私は知っていた」。英語の I knew it.と同じ発想の言い方。
第5巻 27ページШут гороховый!
こんなふざけた人
第5巻 27ページС чего мне его любить?
好きなわけないわ・・・っ
第5巻 34ページ... был таким обаяшкой!
かっこよかった
oбаяшка(魅力的な人)は話し言葉で用いられる。ロシア語では、母音のaで終わる名詞は女性名詞であるが、oбаяшкаは女性名詞と男性名詞のどちらでも用いられる。【この単語については、ロシア語専攻の教員からご教示いただいた】
第5巻 91ページЗамуж ещё рано!
結婚はまだ早いわ
замужは女性が結婚する時に使われる単語で、語源的には「夫の後ろに」と言う意味。女性が結婚することをвыйти замужと言い、語源的には「出ていって夫の後ろに行く」と言う意味。かつての家父長制社会において夫婦が夫の両親の家あるいはその近くで暮らした「父方居住婚」の言語的な名残である。男性が結婚することはженитьсяと言う。日本語にも「(とつ)ぐ」や「(めと)る」という言葉があるが、「嫁ぐ」はほとんど死語だし、「娶る」は時代劇でしか聞かない。
第5巻 105ページНу-ка
ほら・・・
第5巻 105ページСкажи "ааам"!
あーんして?
直訳すると「『あーん』と言って」。日本語には「?」がついているのだが、ロシア語は「!」がついている。
第5巻 110ページХи-хи
ふふ
「フフ」がХи-хи[ヒヒ]となっている。
日本語の笑い声の擬音語には以下のようなものがある。
  • ハハ、ハハハ
  • ヒヒ、ヒヒヒ
  • フフ、フフフ
  • へへ、へへへ
  • ホホ、ホホホ
ロシア語には以下のようなものがある。
  • ха-ха[ハハ]、ха-ха-ха[ハハハ]
  • хе-хе[ヒェヒェ]、хе-хе-хе[ヒェヒェヒェ]
  • хи-хи[ヒヒ]、хи-хи-хи[ヒヒヒ]
  • хо-хо[ホホ]、хо-хо-хо[ホホホ]
もちろん厳密には発音は異なるのだが、母音の類似性の観点からは以下のように日本語とロシア語を対応させることができる。
  • ハハ、ハハハ ⇔ ха-ха、ха-ха-ха
  • ヒヒ、ヒヒヒ ⇔ хи-хи、хи-хи-хи
  • フフ、フフフ ⇔ 
  • へへ、へへへ ⇔ хе-хе、хе-хе-хе
  • ホホ、ホホホ ⇔ хо-хо、хо-хо-хо
「フフ」や「フフフ」はху-ху[フフ]やху-ху-ху[フフフ]にはならない。笑う時は口を大きく開けるか、そうでなければ横に引く。ところがロシア語の母音у[ウ]は日本語の「ウ」とは違って唇を丸めて突き出す発音で、笑う時の口の形としてはあまりありそうにない。よって、「フフ」や「フフフ」のように口をあまり開かない軽い笑いは、хи-хи[ヒヒ]やхи-хи-хи[ヒヒヒ]となる。
第5巻 110ページОн такой милый, когда серьёзно о чём-то думает!
真剣に悩んでる顔・・・ かわいい
「彼は何かを真剣に考えているときとてもかわいい」。
第5巻 113ページНа языке цветов
花言葉は
直訳すると「花言葉では」。
第5巻 113ページЭто означает Настоящую любовь.
「真実の愛」だけど
直訳すると「それは真実の愛を意味している」。日本語では「バラの花言葉は愛」のような言い方をして、花が持っている意味を表す単語や文などを指して「花言葉」と言っていることが多い。しかし、「花言葉」とは、もともと花で意味を伝えるコミュニケーション手段のことである。英語で花言葉はflower languageやlanguage of flowersと言うが、languageと言っていることからもコミュニケーション手段であることが分かる。よって、「白ユリの花言葉は純潔だ」は英語では、In the language of flowers, white lilies signify virginity.「花言葉では白ユリは純潔を意味する」となる。ロシア語で花言葉を意味するязык цветовも同じである。細かく言えば、日本語の「花言葉」と英語のflower languageやlanguage of flowersあるいはロシア語のязык цветовは意味が違う。
第5巻 113ページЧто ещё...
それから
第5巻 113ページВон гвоздики. Они означают чистую любовь.
そっちは撫子ね 花言葉は「純愛」
「そっちは撫子。純愛を意味している」
第5巻 113ページА дельфиниум, кажется, означает «Я сделаю тебя счастливой».
デルフィニウムは・・・ 「あなたを幸せにします」 だったかしら
第5巻 114ページТы что, собираешься сделать мне предложение?
私にプロポーズでも するつもり?
第5巻 114ページЯ просто в этом ничего не понимаю!
なーんにも知らないんだから
状況から考えると、「あなたは何も知らない」ということだろうと思われるのだが、ロシア語は「私はそれについて何も知らない」となっている。誤訳だろうか。
第5巻 115ページА может белые... розы?
白の・・・薔薇?
第5巻 120ページНа мгновение...
一瞬
第5巻 120ページЯ подумала, может, он и вправду сделает мне предложение...
本当にプロポーズかと思った・・・
第5巻 138ページТы меня так запросто не трогай. Противно.
気安く触らないで わる 気持ち悪い
第5巻 138ページПодкатывать школьницам.... Ты что, ненормальный?
中学生ナンパするとか 頭おかしいんじゃない?
подкатыватьは本来「まっしぐらに転がして近づく」という意味であるが、これが俗語化して「爆進する、言い寄る」という意味で用いられる【ロシア語専攻の教員からご教示いただいた】。школьницаは「小中高校の女子児童・女子生徒」の意味で、中学生とは限らないが女子である。
第5巻 138ページЯ полицию вызову.
警察呼ぶわよ
第5巻 138ページИсчезни и побыстрей!
早く消えて
第5巻 138ページВернись в горы, обезьяна!
猿は山に帰りなさい
「山に帰れ、サル!」
第5巻 139ページКстати, говорят, что у всех обезьян
そういえばお猿さんってね〜
第5巻 139ページОдна и та же группа крови третья
みーんな血液型がB型なんだって!
「B型」はロシア語では「第Ⅲ群」という言い方になっている。ロシア語では、ラテン字のABOを使った言い方もあるが、O型、A型、B型、AB型を、それぞれ、第Ⅰ群、第Ⅱ群、第Ⅲ群、第Ⅳ群という言い方もある。これはチェコのヤンスキーが命名したもの。その後ABOによる呼び方が出てきて、国際的的にはこれが使われるようになったが、ロシアでは番号による言い方も残っている。


©平塚徹(京都産業大学 外国語学部)

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