ゼミ生が語る「私の好きな京都」(2020年)
パタゴニアが支持される理由
木嶋 大智
(2017年度入学 鈴木ゼミ一期生)

 私の趣味はアルバイトで貯めたお金で服を買うことだ。ディスプレイの商品を見てスタイリングを考えている時間は我を忘れ没頭している。商品を買うときの購買意欲は人それぞれである。では人気ブランドはどこで差別化を図っているのか。お客様の購買意欲をくすぐるものは何なのか。そこで京都に国内最大のフロア面積を誇り数多くの熱烈なファンが存在するアウトドアブランドのパタゴニアにフォーカスし、その中でも京都パタゴニアについて調べ、どこに人気の秘訣が隠されているのかを説明したいと思う。

<パタゴニア京都の概要>
 京都市中央区にあった商業施設「新風館」の閉館に伴い、2016年3月27日をもってパタゴニア京都は一時休業した。その後2016年10月28日に四条通りに再オープン。国内最大のフロア面積を誇る京都ストアでは、パタゴニアの全カテゴリーを取り扱い、豊富な製品とカラーが店内を彩り、京都ならではの町家作りの面影を随所に残した雰囲気になっている。

<魅力つまったパタゴニア京都店内>
 商品のラインナップはクライミング用品やスノーボード、スキー、サーフィン、トレイルランニング、フライフィッシングといったスポーツ用品の他、アウトドアウェアや小物などがある。また、ビジネスからインテリアとしても使える生活雑貨まで、豊富な商品が置かれている。パタゴニアは「パタゴニアプロビジョンズ」という食品事業を手掛けており、パタゴニア京都ではそうしたパタゴニアプロビジョンズの、環境に配慮した理念にのっとった食品や、登山で手軽に食べられるオーガニックにこだわったエナジーバー、多年生植物を使って作られた世界で初めてのビールなどを購入することができるのも1つの魅力だ。
 1階にはウィメンズ&キッズ・ベビー、2階はメンズの商品がある。2階のメンズコーナーの脇には広々としたコミュニケーションスペースがあり、お買い物に疲れた時や、どれを買うか悩んでいる時など休憩として利用できる。また、旧店舗の什器やレジカウンターなども使用し環境への影響を軽減するとともに、京都ストアの歴史を継承している。3階にはイベントルームを併設し、さまざまなイベントが開催している。映画監督を招いたトークイベントやフィルム上映会、環境問題に関するセミナーの他に、講師を招いたヨガレッスンやショップスタッフと一緒に走れるグループラン、トレイルランといったイベントも開催されている。さらに、パタゴニア京都にはおむつ替えのできるベビーベッドがついたバリアフリーの多目的トイレがあり、トイレの入り口も広いのでベビーカーのまま入れる。お買い物の合間に遊べる、積み木などを置いたプレイスペースも用意されており、子連れにも優しいサービス・施設が整い安心して買い物ができる。

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