優れた自律エージェントを得る一方法として進化計算手法の適用が研究されている.本研究では,MarioAI 2009を題材として4種類の進化計算アルゴリズムを適用し,各アルゴリズムの有効性を比較評価した.
MarioAI 2009は,国際会議IEEE Computatinal Intelligence and Games (CIG) 2009で用いられたコンテスト競技の1つである.
また,用いた進化計算アルゴリズムは,進化戦略(Evolution Strategy: ES),遺伝的アルゴリズム(Genetic Algorithm: GA)およびこの2つのハイブリッドである.
実験の結果,スコア最良のエージェントへと進化したのは,前半にGA,後半にESを用いたハイブリッドであったが,その最良スコアは前半のGAによって得られたスコアであったことから,GAが最も適していること,および,ESが局所的探索(解のfine tuning)にあまり貢献できなかったことがわかった.