Mac には「テキストエディット」という名前のアプリケーションがあります。テキストとは「文章」のことですが、文(テキスト)、文字(キャラクター)、文書(ドキュメント)の区別が付いているでしょうか。計算機の世界ではおおよそ以下のような意味で使われています。
呼び方 | 意味づけ |
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文字(キャラクター) | A, B, あ, い, う など。$ や # など記号も含まれる。 |
文・文章(テキスト) | 「私の名前は中野です」など文字から構成される情報。改行も含まれる。 |
文書(ドキュメント) | 文字だけに限らず、絵や音などを含めて一つのまとまった情報を表現するもの。 |
つまり「テキスト情報」「テキストデータ」と言ったら、文字(記号・改行含む)だけからなるものを指します。
テキストエディタとは、つまりテキストデータを編集(作成・加工)できるアプリケーションのことを指します。
コンピュータを専門的に使う際には文字だけのファイルを扱う機会は多くあります。各種設定ファイル、プログラムのソースコード、各種のコマンドの出力など全て、文字だけで構成されるテキスト・データです。つまり専門的な作業を進めていく上で、テキスト・データを扱うツールとして、あなた方はテキスト・エディタに習熟しなければなりません。
Macの「テキストエディット」はこの「テキストエディタ」の Mac 標準装備品です。前者は製品名(固有名詞)で、後者は一般名詞であることに注意してください。Mac の「テキストエディット」アプリケーションは、「標準テキスト」と「リッチテキスト」の両方の書式を扱えます。「標準テキスト」が一般にいうテキストデータ(文字と改行しか情報が含まれていない)です。つまり「テキストエディット」は以下の二つの動作モードをもちます。
リッチテキスト
リッチテキスト(Rich Text Format)は文字の大きさ、色、字体などさまざまな書式情報(文字そのもの以外の情報)を含めており、一般には「テキストデータ」とは言われません。
プレーン・テキスト(標準テキスト)
リッチテキストのような書式情報などが一切ない、真に文字(記号・改行文字を含む)だけからなるテキストデータであることを強調する場合、「プレーン・テキスト」と表現することがあります。
以下の方法で動作モードを切り替えることができます。いまどちらのモードで動作しているか、画面上の表示の違いにも気をつけておくと良いです。
世の中にはさまざまなテキストエディタがある。プログラマ、デベロッパ向けのエディタだけでも何種類もあります。私(教材作成者)自身を含め、多くの人は複数のテキストエディタを使い分けています。
本演習ではプログラミング作業に使うエディタを限定しないが、Visual Studio Code を使って基本的な作業の流れを説明していきます。
Visual Studio Code は Microsoft 社が開発し、無料で配布しているプログラム開発用のテキストエディタです。テキストデータを編集するだけでなく、プログラム開発のためのたくさんの機能拡張がされています。