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今回のテーマは電子メールです。京都産業大学のシステムを使ってメール送信する作業を行います。
その際、メールには別の書類をくっつけて(添付して)送る機能があるので、ここではWORD文章を作成し、それをコンパクトに圧縮し、メールに添付して送る実習を行います。
メールなんて使わない? LINEや他のメッセンジャーアプリで十分?
そうとも限らないですよ! 数十文字で伝わる程度の情報であればメッセンジャーアプリで十分ですが、話が複雑になってくると厳しいと思います。
例えば、複数の条件が重なるのは仕事をしているとよくあることです。「○○してください」「ただし✕✕の場合は□□で」「締め切りはXX月XX日で」「その前に必ずXX日までに○○しておいて」など、複雑になってくると短文のやり取りでは把握しきれなくなります。そんなのバラバラに言われましても……という感じです。
電子メールは、長文を送れる、届いたメールの整理・管理がしやすい という特徴があるので、ビジネスなど多くの人と重要で込み入った情報をやり取りするシーンで多く使われます。
大学のシステムを使えば電子メールを簡単に利用できるので、せっかくですから使い方をマスターしておきましょう。
今回は、メールに他の資料をくっつけて(添付して)送る操作を実習します。通常のメール文面を送る以外に、好きなファイルを添付して送れるのが電子メールの特徴のひとつです。
そこで、まずはメールに添付するための文章を、別途用意しましょう。
WORDを起動し、文章を作成しましょう。
学内の共用パソコンの場合、デスクトップ上の「共通アプリケーション」→「Microsoft Word」をダブルクリックします。
一般的なWindows10の場合は、スタートメニューをクリックし、「W」の欄にある「Word」をクリックしてWORDを起動します。
基本的な日本語入力の方法に関しては、教科書の第3章に詳しい解説がありますので、詳しい操作を知りたい人は参照してください。
F7
」キーを押すと、強制的にカタカナに変換できます1)。別紙資料「おすすめベスト3」を参考にして、何かのベスト3を先生に推薦する書類をWORDで作成してください。
作成例はこちら。
syokyu02_sample.pdf ← クリックすると大きく表示できます。
そのものについて何も知らない先生に、素晴らしさを伝えるつもりで書いてください。
このとき、以下のことに注意してください。
作業中は随時 「保存」をしましょう。 保存せずにWORDを終了すると、文章が消滅する場合があります!
保存時のファイル名は「学生番号 氏名 ベスト3」としてください。 (例) 0234561 山田太郎 ベスト3
保存は以下の操作で行なえます。
ファイルが正しく保存できたか確認しましょう。「デスクトップ」に保存した場合は画面の背景部分、「ドキュメント」に保存した場合は「PC」→「ドキュメント」、USBメモリなどに保存した場合は「PC」→「リムーバブルディスク」を探すと良いでしょう。
ファイルやフォルダは 「圧縮フォルダ」という機能を使うと、コンパクトな容量に圧縮できます。
圧縮後のファイルは、独特の見た目になります(Windowsの初期設定では、黄色いフォルダにジッパーがついているような姿です。大学のパソコンでは、少し違った見た目になるかも知れません)。
Windowsでは「圧縮フォルダ」と言う名前で呼びますが、その実体は、特殊なデータ圧縮がかかってコンパクトになった、一つの「ファイル」です(実際にはファイルなのに、フォルダという名前が付いているなんて、とっても紛らわしいですね!)。
作成したWORDのファイルを「圧縮フォルダ」機能を使って圧縮してからメール提出しましょう。
圧縮フォルダを使うと以下のようなメリットがあります。
しばらく使わないようなデータをコンパクトに保管したり、ネットで送信する際に転送量を抑えられるので、うまく活用してください2)。
圧縮フォルダを作るには、以下のように操作します。
Ctrl
キーを押しながらそれぞれをクリックして複数選択します。これで圧縮の手順は完了です。
圧縮の効果は、圧縮前後のファイルをそれぞれ「右クリック」し、「プロパティ」を選択し、「ファイルサイズ」を比べると分かります。
先程作成したWORDのファイルを「圧縮フォルダ」機能を使って圧縮しておきましょう。3)
必要な書類が足りていないといったことがないように、圧縮フォルダの中身がどうなっているかを確認しておきましょう。
圧縮フォルダをダブルクリックすると、普通のフォルダと同じように中身を確認できます。
普通のフォルダとの違いは、ウインドウ上部のアドレス欄に「○○○.zip」のようにZIPフォルダの名前が書かれていることです(図では「バックアップ.zip」と書かれている様子がわかります)。
このように複数のファイルをまとめて圧縮した場合は、複数のファイルやフォルダがZIP圧縮フォルダの中に格納されている様子がわかります。
内容の確認が終わったら、ウインドウ左上にある「←」ボタンで前の画面(圧縮フォルダの内容を確認する前の画面)に戻れます。
大学の情報教室にある共用パソコンを使用している場合は、設定が異なるため、特殊な動作になります。
大学のパソコンでは、圧縮フォルダをダブルクリックすると、中身の取り出しが行われます。自動的に圧縮フォルダと同じ名前のフォルダがデスクトップ上に生成され、そこに圧縮フォルダの中身が展開されるでしょう。(次に説明する「中身を取り出す」操作は不要です)
Delete
キーを押すなどしてこまめに削除しましょう。一般的なWindowsと異なる動作ですので注意が必要です。
圧縮フォルダの中に入っている物を取り出したい場合は単純で、圧縮フォルダの中のファイルをドラッグして外に引きずり出すだけです。簡単ですね! もちろん範囲選択し、複数まとめて出すこともできます。
外に出しても、圧縮フォルダの中にはまだ残ります。外に出だした物は、圧縮フォルダにあった物の複製品というわけです。圧縮フォルダ内に、いざという時のためのバックアップを残している場合も、消えないので安心です。
macOSの場合でもほぼ同様の手順でZIP圧縮できます。
Command
キーを押しながら複数ファイルをクリック)Ctrl
キー+クリック または 2本指でタップ)した時に「"ファイル名"を圧縮」という選択肢があるのでクリックします(複数の場合は「n項目を圧縮」と表示されます)。 これで、圧縮がかかります。
圧縮ファイルの容量などを知りたい場合は、対象ファイルをクリックしてCommand
+I
です。
圧縮フォルダをダブルクリックなどで開くと、普通のフォルダと同じように内容が確認できます。そして、圧縮フォルダの中に入っているファイルを、さらにダブルクリックなどで開くと、通常と同じように開けるかもしれません4)。
しかし一見普通に見えても、圧縮フォルダ内に格納されている中身は、特殊な圧縮状態で一つに固まっている状態です。それを Windows が普通のフォルダっぽく見せているだけなのです。
そのため圧縮中のままでは、内容が正確かチェックしたり、内容を編集をしたりする作業は出来ません。具体的には、開いた際に表示される内容が正しくない、上書き保存できない、関連ファイルが呼び出せない、アプリなどが起動できない場合がある、といったさまざまな問題が発生する可能性があります。
というわけで、圧縮フォルダ内のファイルを編集したり中身を確認したりしたい場合は、圧縮フォルダの外に出してから使うようにしましょう(圧縮フォルダの中にあるファイルを、マウスの左ボタン押しっぱなしで外に引きずり出して使いましょう)。
なおmacOSを使っている場合も同様です。
今回は、作成したWORDのファイルを圧縮し、メールにくっつけて提出します。
京都産業大学では 「Office365メール」というシステムを使用してメールの送受信ができます。
就職活動の際なども電子メールが使われることは多いので、システムの使い方に慣れておきましょう。先生への質問なども、電子メールで受け付けています。
これで、メールを送受信するための画面が開きます。
以下のような画面が基本となります。
「受信トレイ」:受信したメールの一覧を確認できます。読みたいメールをクリックすると、画面右にその内容が表示されます。
「新しいメッセージ」ボタン:新しいメールを作成できます。
氏名のイニシャルが書かれている部分をクリックし、マイアカウント画面を開くと、自分自身のメールアドレスを確認したり、自分のプロフィールを編集したりできます。
みなさん自身のメールアドレスは、京都産業大学の場合、以下のような形式になっています。
ユーザーID@cc.kyoto-su.ac.jp
「ユーザーID」は大学のシステムにアクセスする際に使う「g0000000」のようなものです(00~部分は学生番号です)。
つまり通常メールアドレスは g0000000@cc.kyoto-su.ac.jp
のような形式となるでしょう。
自分自身のメールアドレスは、画面右上端の「あなたのイニシャルが表示されている丸いボタン」をクリックしても確認できます。自分のアドレスが分からなくなった時に活用すると良いでしょう。
メールアドレスは企業への登録や、各種申し込みなどの際、連絡先を求められたときに必要になることがありますので、いざという時に書き出せるようにしておきましょう。
清水宛てに、先程作成したWORD書類の「圧縮フォルダ」を「添付」した電子メールを送信してください。
提出期限は次週の授業日いっぱいとします。
メールにはテキスト文章以外に、好きなファイルをくっつけて送信できます。このくっつけることを「添付 (attach)」と言います。
以下のような操作方法で、メールに他の書類を「添付」できます。
水曜3限 0123456 産大太郎
清水先生こんにちは。山田です。 コンピュータ基礎実習の課題ファイルを送ります。よろしくおねがいします。
電子メールは正しく届いた場合、とくにメッセージなどは表示されません。何も起こらなければ、送信は正常に行えています。 なんだか頼りない気もしますが、そういうものです。
送信したメールに何らかの問題があると、サーバーから「エラーメール」が送り返されます。例えばアドレスを間違えた場合などです。
メールを送って一呼吸待ったら、念のため「受信トレイ」をクリックし、エラーメールが届いていないか確認しましょう。
エラーメールはだいたい以下のようなメールで、「送信できなかった」等の文章が書かれています。(時には英語で書かれている場合もあります)
もしエラーメールが届いた場合は、元のメールを確認し、送り先のアドレスに間違いが無いかなど、よくチェックしましょう。過去に送ったことがあるメールは「送信済みトレイ」に入っているので、上手く利用しましょう(また最初からメールを書き直す必要は無いはずです)。
そして問題の箇所を修正してから、もう一度送信し直しましょう。
これで課題提出は完了で、今回の作業は終了です。今回は電子メールでの提出となるので、moodleに提出するものはありません。
以降、参考資料を掲載しておきますので、メールについてより詳しく知るために、目を通しておいてください。
電子メールを作成する際には、いくつかの入力欄に記入をする必要があります。必要項目は、どの電子メールシステムを使う場合もだいたい同じです。
ここではメール送信にかかわる各項目について解説します。電子メールを利用する際の知識として役立ててください。
メールの宛先となるメールアドレスを記入する欄です。最低限、宛先を書かないと、メールは送れません。
メールアドレスは正確に記入してください。
メールアドレスには一定のルールがあります5)。
使用できる文字などを把握しておきましょう。
.
(ピリオド)、-
(ハイフン)、_
(アンダーバー)、@
(アットマーク).
(ピリオド)、-
(ハイフン)の連続使用は不可
@
(アットマーク)以降は組織によって決められており、ユーザーが変更することはできません。
大文字のアルファベット(A~Z)は、使用を避けましょう6)。
abc@def.jp ← ○ 正しいメールアドレス abc-001@def.jp ← ○ 正しいメールアドレス abc@def.jp ← × 無効。全角文字は使用できません abc@def,jp ← × 無効。,(カンマ)は使用できません my name@def.jp ← × 無効。スペースは使用できません -abc@def.jp ← × 無効。記号で始まるものは正しくありません def.jp ← × 無効。@が無く、メールアドレスではありません
ややこしい上に、1文字でも間違えると正しく届きません。書き間違いを防ぐために、メールアドレスはできるだけ「コピー(Ctrl
+C
)」と「貼り付け(Ctrl
+V
)」を使って入力するのがおすすめです!
カーボンコピー(Carbon Copy)とは、元々「カーボン紙による複写」の意味です。記入した文字が別の紙に写る仕組みです7)。
電子メールの場合は、宛先を書くところの近くにCc欄という専用の入力欄があります。同じメールを複数の人に送りたい場合は、宛先(To) 欄にアドレスを記入する他に、そのコピーを送りたい相手のアドレスをCc欄に記入することで、同じ内容のメールを一括送信できます。
複数のアドレスを記入する場合は、メールアドレスを半角のカンマ 「 , 」 または セミコロン 「 ; 」記号で区切って記入できます。
abc@def.jp , def@ghi.com , zxy@qqr.stu.net
例えばCc欄に上のように書いたなら、宛先(To)欄に書いた1人と、上記の3人で、合わせて4人に同じメールを一斉送信できます。
業務連絡のために同じ内容のメールを複数の人に同時に送ったり、自分自身にメールのコピーを送って内容をチェックしたりという用途に使えます8)。
ただしCcの使用には注意点があります。
それは、「メールの受信者は、Cc欄に書かれた全てのメールアドレスを知ることができる」という点です。つまり、メールを受信した人はCc欄を見れば「このメールが誰と誰のアドレスに送られているかが分かる」という事です。
プライバシー保護の観点から見ると、この仕様は悪い事態を招く場合があります! 他人のメールアドレスの漏洩です。
この問題に対策するには、下のBccの説明を参考にしてください。
Bcc(ブラインド・カーボンコピー Blind Carbon Copy)欄は、Cc欄と同じように電子メールアドレスを記入する欄ですが、メールが届いた時に、Bcc欄の内容は削除される点が違います。
もしBccを使わず、宛先 とCcにメールアドレスを複数記入して電子メールを送信すると、そのメールを受信した人は、宛先欄とCc欄に書かれた全てのメールアドレスを知ることができます。 他人のメールアドレスの流出は個人情報の漏洩につながります!
しかしBccを使ってメールを送ると、受信者には宛先欄に書かれたアドレスしか届きません。受信者はBccに書かかれていたはずのメールアドレス群を知ることはできないのです9)。
仲間内のメールであれば、うっかりCc欄を使っても影響は少ないですが、不特定多数にメールを送信する場合は、メールアドレスの漏洩を防ぐために、必ずBcc欄を使うようにしましょう。 具体的には、あなたが仕事でダイレクトメールや商品紹介メールを顧客に一斉送信するケースなど、送信相手同士に面識が無い場合は、Bcc欄を使って送らないと大問題となるでしょう10)。
大学のOffice365メールの場合、メールを書く画面で右上にある「BCC」ボタンを押すと、BCC欄が使えるようになります。
BCCの使い方はCCと同じで、BCC欄に送りたい相手の電子メールアドレスを、半角のカンマ 「,
」 または セミコロン 「;
」記号で区切って記入してください。
件名欄は、メールのタイトルを記入する欄です。
メールが届いた時には、多くの場合、画面に件名が一覧表示されます。なのでメールの内容を端的に表すような件名を記入しておきましょう。
件名を書かなかったりして、相手に「不審なメール」という印象を与えると、迷惑メールやウイルス付きメールであると疑われ、読まずに廃棄されてしまう場合があります! (最近はいろいろと物騒でウイルスの混入などがありうるので、怪しいメールは開くべきでは無いのです……)
相手に安心して読んでもらうためにも、件名はしっかり書きましょう!
メールの本文に何を書くかは、自由です。ですが、フォーマルなメールを送る際には、一定のルールがあったりもします。
以下の文例を参考にしてください。
といったあたりがポイントになるでしょう。
署名(シグネチャ)については、後ほど説明します。下の署名(Signature)の項を参考にしてください。
ビジネスでメールを送る場合も、基本的には同じです。
SNSに慣れている人などは、よく「件名(メールのタイトル)を書かない」「自分の名前を書かない」場合がありますが、電子メールではこれらをしっかり書くようにしましょう。
とくに多くの人間が多くの情報をやり取りするビジネスシーンなどにおいては、話の流れを明確にするために、これらタイトルや自分の名前などをしっかり書いて、「誰が、何の案件で話をしているのか」を明確にしましょう。
署名(Signature シグネチャ)とは、電子メールの末尾に書かれる、送信者の氏名、所属、連絡先、座右の銘などを数行にまとめたものです。
ビジネスメールなどではマナーとして書かれることが多いです。
_/ ̄_/ ̄_/ ̄_/ ̄_/ ̄_/ ̄_/ ̄_/ ̄_/ ̄ 京都産業大学 経済学部 X回生 田中 幹雄 ( TANAKA Mikio ) Mail: xyzz@xyz-ab.ac.jp TEL: 03-xxxx-xxxx _/ ̄_/ ̄_/ ̄_/ ̄_/ ̄_/ ̄_/ ̄_/ ̄_/ ̄
─────────────────────────── 株式会社○○ □□部 △△課 役職名 田中 栄一 〒000-0000 会社住所 Mail: xyzz@umiyama.co.jp TEL: 03-xxxx-xxxx URL: 自社サイトのURL ───────────────────────────
署名の設定は、「⚙設定」 → 「Outlookのすべての設定を表示」 → 「メール」 → 「作成と返信」コーナー で行えます。
システムのバージョンアップによって多少、設定画面の場所が変わることがありますので、臨機応変に探してみてください。 詳しくは 「office365 outlook メール署名 設定」 のようなキーワードでGoogle検索すると、説明ページが見つかります。
署名のかっこいいデザインについては「メール 署名 デザイン」のようなキーワードでGoogle検索すると、参考になるサイトがたくさん見つかるでしょう。
参考にしてください。
以上です。おつかれさまでした!