WORD 縦書きと横書きの使い分け方
縦書きと横書き
日本語の文章を作る際には、縦書きと横書きの２種類の書き方があります。
Microsoft WORDでは、これらの書き方をどちらもサポートしています。
それでは、WORDで縦書きと横書きをどのように設定すれば使い分けられるでしょうか？
また、横書き文章中の一部だけを縦書きにするなど、場所によって使い分けたい場合はどうすればよいでしょうか？
この資料ではそのあたりの設定方法を解説します。
文章全体で設定する
現代では多くの文章を横書きで書くことが多いでしょう。
しかし例えば小説を書く場合などは、すべて縦書きで書く必要がある場合があるかもしれません。
そのような場合は、以下のように設定すると、文章全体の設定を縦書き・横書きに一括設定できます。
- 「レイアウト」タブ →「文字列の方向」→「縦書き」または「横書き」
縦書き・横書きの変更
この時、用紙の向きも同時に変更されます。もし用紙の向きを変えたい場合は、同じ「レイアウト」タブ 欄で「印刷の向き」→「縦」あるいは「横」で変更できます。
既存の文章がある場合も、全て縦横の向きが変わるので、レイアウトの崩れに注意してください。再度全文をチェックして必要に応じて修正する必要があるかもしれません。
一部だけを設定する
基本、横書きで文章を書いている最中に、一部だけで縦書きを使いたい場合もあるかもしれません。
そのような場合は、テキストボックス を使うのが便利です。
テキストボックスは、文字を書き込める箱であり、文章上の好きな場所に配置できます。
テキストボックスは、以下のような方法で作れます。
- 「挿入」タブ →「テキストボックス」→「縦書きテキストボックスの描画」または「横書きテキストボックスの描画」
テキストボックスの挿入
縦書きテキストボックスを選択すれば、テキストボックスの中だけで縦書きができます。
もし後からテキストボックスの中の縦書き・横書きを変えたくなった場合は、以下のように操作します。
- テキストボックスをクリックして選択している状態にします。
- 「図形の書式」タブ →「文字列の方向」→「縦書き」または「横書き」
テキストボックス内の
縦書き・横書きを変える
選択しているテキストのボックスの中だけ、縦書き・横書きを変更できます。
参考：文章とテキストボックスの重なり
初期状態では、テキストボックスは文章の上に重なって表示されます。そのため、テキストボックスの後ろにある文字は見えなくなってしまいます。これは困ります！
テキストボックスは文章の上に重なります。
隠れて見えない文字があります。
そのような場合は、テキストボックスの「
レイアウトオプション」を調整すると、文字がテキストボックスに重ならないよう、自動的にレイアウトが調整されるようにできます。
以下のような操作でレイアウトオプションを設定できます。
- テキストボックス周囲の枠線をクリックし、選択している状態にします。
- テキストボックスの右上に出現する「 レイアウトオプション」ボタンをクリックします。
- 現れたメニューの中の「
四角形」を選択します。
これでテキストボックスの後ろに文字が隠れないようになりました。
テキストボックス周辺の文字は、重ならないように「四角く」避けてレイアウトされます。
文字が重ならなくなりました。
このように少しだけ縦書き・横書きを混ぜたい場合は テキストボックス を活用すると便利なわけですね！
ページごとに設定する
テキストボックスよりもさらに広い範囲で縦書き・横書きを切り替えたい場合があるかもしれません。
たとえば基本、横書きの文章の中に、一部縦書きのページが交じる場合などです。
そのような場合は セクション というもので文章を区切って、セクションごとに縦書きか横書きを決められます。
これにより、次のセクションでは縦書き、その次のセクションでは再び横書き、といった風に文章の途中で縦横を切り替えられます。
具体的には、以下のように設定します。
- 文章内の区切りたい位置をクリックし、カーソルがある状態にします。
- 「レイアウト」タブ →「区切り」→「現在の位置から開始」
これでカーソルがあった位置に目に見えない「セクション区切り」というものが挿入されます（見えないので分かりにくいかもしれません）。
セクション区切りを見えるようにする
セクション区切りは通常は画面に表示されませんが、「ホーム」タブ →「
編集記号の表示/非表示」ボタンを押すと、画面に表示されるようになります。
セクションの区切りを確認したいときは、表示状態にしておくと良いでしょう。
（矢印がセクション区切りの位置）
上記のようにセクション区切りを設置することで、文章に仕切りができている状態になります。
その後、たとえばセクション区切り以降を縦書きに変更したい場合は、以下のように操作します。
- セクション区切りよりも後ろの位置でクリックし、カーソルがある状態にします。
- 「レイアウト」タブ → 「文字列の方向」→「縦書き」または「横書き」縦書き・横書きの変更
これで、セクション区切りの位置でページが区切られ、カーソルのあるセクションの縦書き・横書きが変更されます。
設定方法は、この資料の最初に説明した文章全体で縦書き・横書きを変える方法と同じですが、セクション区切りを設けたことで、影響を受ける範囲が指定のセクション内のみに限定されるようになったわけですね。
縦書きと横書きが混在する書類になります。
（矢印がセクション区切りの位置）
セクション区切りをさらにもう一つ追加すれば、一旦縦書きにしてから、また元の横書きに戻す、といった設定もできます。
横→縦→横 と向きを変えてみました。
（矢印がセクション区切りの位置）
１つの文章中に縦書きと横書きが混じるような場合に使えるかもしれません。
参考にしてください！😆
