2007年度経済データ処理実習(山田) レジュメ#8

(C) Katsuhiro Yamada  

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 7.回帰分析

音声


 本日の内容:データ(n80i5_jp.xls(年度(4)a))から最終消費支出,可処分所得(純)の系列を取り出し,線形回帰分析で消費関数を推定します。
 

http://www.esri.cao.go.jp/jp/sna/h17-nenpou/n80i5_jp.xls


 注意:データは平成17年度国民経済計算年報からのものです。

X軸に可処分所得,Y軸に最終消費支出の散布図を描けば次のようになります:

→直線で示せそうである!



 線形回帰問題: 2変量の大きさ n (n個のデータ)が与えられている。記号で書けば,

               ( X,Y),( X,Y),〜 ,( X,Y

この2変量の間に Y=α+βX なる線形関係があるとする.データを用いてα,βの値を推定せよ。

 α,βの値を推定するにはいくつかの方法があります:

   @関数を使用する: =LINEST(yデータ,xデータ

   A関数を使用する: =slope(yデータ,xデータ),=intercept(yデータ,xデータ)

   B分析ツールを使用する: ツール→分析ツール→回帰分析ツール を選択

 ここでは,@の関数を使用して説明します。

  1. すでにサイトから取得したファイルn80i5_jp.xlsを開き,<年度(4)a>シートの年度,最終消費支出,可処分所得(純)のデータをコピーし,新規作成したBook1のSheet1にいつものように<形式選択して貼り付け→値・行列を入れ替える>をします。
  2. 適当な位置(たとえば,D3)に関数ウィザードを使用して =LINEST(yデータの範囲,xデータの範囲) を埋め込んで下さい。
  3. yデータの範囲,xデータの範囲を絶対参照にします。たとえば下図では,=LINEST($B$2:$B$25,$C$2:$C$25) のように。
  4. D3セルをアクティブにし,数式バーで次のように赤字の部分を編集します: =INDEX(LINEST($B$2:$B$25,$C$2:$C$25),1) ←このセルは勾配β
  5. D3セルを下のセル(D4)にコピーし,このセルをアクティブにして数式バーで次のように編集します: =INDEX(LINEST($B$2:$B$25,$C$2:$C$25),2) ←このセルはy切片α

  6. それぞれのセルの横に勾配y切片とメモしておきましょう。
  7. <最終消費支出>と<可処分所得>の列の間に<推定消費支出>の列を挿入します。推定消費支出の列には,y切片+勾配*可処分所得をインプットします。すなわち,C2セルは =$E$4+$E$3*D2 となります。これをコピーし貼り付けます。
  8. E7セルに任意の可処分所得を与えたときの推定消費を計算します(図は可処分所得=500000の場合)。
  9. 次のようになっていればよいでしょう:

 推定された消費関数は,

      C= -25477.7 + 0.985395 Y

となります。基礎消費がマイナスになるのは時系列データゆえのものです。この推定からは限界消費性向(MPC)は 0.985395 となりました。 

 それでは,次にこれをグラフに表示しましょう:

  1. この例は,このまま範囲指定したのでは自動的に設定されません。グラフウィザードを起動してからXの系列,Yの系列を指定します。しかし,ここでは自動設定されるように系列を移動させてみましょう。
  2. <年度>と<最終消費支出>の系列の間に1列挿入します。その列へ<可処分所得>の系列を移動させます。可処分所得,最終消費支出,推定消費支出の系列を範囲指定し,グラフウィザードを使用します。
  3. 1/4では,散布図,<データポイントを折線で〜>を選択します。
  4. 2/4では,<次へ>をクリックします。
  5. 3/4では,グラフタイトルに<消費関数>,X/数値軸に<可処分所得>,Y/数値軸に<消費支出>とインプットすればよいでしょう。
  6. 4/4では,新しいシートを選択します。完了をクリックすれば作図できます。
  7. できあがった図の2つのデータ系列それぞれについて<データ系列の書式設定>で,最終消費支出の方は<線なし>,推定消費支出の方は<マーカーなし>の設定をし,太さや大きさ,色などを修正すれば,次のような図ができます。


 練習課題:可処分所得が415兆円の時,最終消費支出はいくらと推定できますか?

 次のような図にするにはどうすればいいでしょうか?考えて下さい。


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