仮引数と実引数

 プログラミング用語に,仮引数(parameter)と実引数(argument)という言葉がある.それについて解説する.

 まず,引数(引き渡された数)とは,関数につけられた括弧内にある数値あるいは変数のことである.たとえば f(a, b) の a と b が引数である.

仮引数とは関数定義時に使用される引数のことである。

int f(int x, int y)
{
    return x+y;
}

実引数とはその関数を実際に使用するときに関数に引き渡される引数のことである.

main()
{
    int a = 5, b = 10;

    a = f(a, b);
}

 C言語では,関数の実引数についての決まり事として,次の重要なことがある.

実引数が関数に引き渡されるとき,その実引数自身ではなく,実引数のコピーが引き渡される.

すなわち,関数の側から見ると,引き渡されたのは関数の外にある実引数そのものではなく,その実引数の値のコピーだけである.したがって,関数からその実引数の値を変更することは不可能である。

 次のような関数を用いても,関数に引き渡した実引数 a の値は変わらない。

f(int x) 
{
    x = 10;
}

main()
{
    int a = 5;
    f(a);
    printf("%d\n", a);
}
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