変換群論


変換群論って?

 変換群論とはどういうものか、高校までの知識でも読めるよう、出来るだけ易しく説明することを試みます。専門の方にはご異論もあるかもしれません。
 「図形」の対称性は幾何学において重要な問題です。図形に対称性があると、図形上の点を対称な点に移すことで、対称移動が得られます。実は、対称移動というものは、一つ一つ眺めるより、全体を考えてそこに群という代数的な概念を導入し、その中で捉える方が実体を捉えやすいのです。別々の対称移動を2つ続けると、また別の対称移動が出来たりします。つまり、対称移動を続けて行うということは、対称移動全体の世界の中での、演算に当たるわけです。私の研究する変換群論というのは、このような観点から図形の対称性に関わる諸問題を位相幾何学の立場から研究することが目的です。ただ、位相幾何学という柔らかい幾何学で考えていますので、対称性と言っても、高校までで習うものとは、随分と様子が違ってはいます。しかし、高校までで習う点対称移動ならば不動点があり、線対称移動ならば不動直線があるように、変換群論では、不動点を初めとして、変換による点の動き方なども問題とするのです。


教科書は?

 日本人なら日本語で、とは言いませんが、線形代数と位相空間論と微分積分の知識くらいで読めるものというと次の本でしょう。

川久保勝夫著:変換群論 (岩波書店)

あと英語ですが、

G.Bredon : Introduction to compact transformation groups (Academic Press)

tom Dieck : Transformation Groups (Walter de Gruyter)

などがあります。これら2冊はともに定評のある教科書です。


国内での研究状況は?

 次をご覧下さい。これは、岡山大学の森本先生のページにあったものを持ってきたものです。より多くの方に見ていただければ幸いです。

変換群論の歴史


リンク

変換群論の研究会

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