Lecture & Seminar      Lawschool

         2013 Seminar on Integrated Civil Law I  民事法総合演習T
  
Purpose


 民事系の最終科目であり、修了直前の実力向上および総仕上げにふさわしい内容で開講する。真に法曹を目指す者は、是非、受講していただきたい。今年度は、実務家教員・研究者教員の5名が1クラスを担当する。
 具体的事例において、適切な法律構成を提示し、法的解決を導く能力(問題発見・解決能力)、また、その前提として、具体的事実を整理・分析して法的に評価する能力(事実認定能力)を獲得することが、主な目標である。その際、法的分析・推論能力、演習・レポートにおける法的議論・表現・説得能力も必要であり、これらの獲得も求められる。さらに、以上を通じて、具体的事例を受任した場合の法曹としての使命・責任の自覚も期待される。こうした目標のため、実務家教員・研究者教員・学生間の双方向・多方向の質疑応答、法律文の作成を通じた理解の検証という授業方法を採用する。

  

Summary


 授業の主眼は、1)事実関係を迅速に整理すること、2)設問の趣旨を正確に理解し、設問に即した法的判断を行うこと、3)その法的判断を適切な法律文によって論述すること(規範と当てはめといった論理的な法律文としての構成、専門用語を用いた簡潔明快な表現を重視する)、4)限られた時間内で以上の法的作業を完結することにある。また、実務的に重要であるが理論的に未解決の問題に対し、既存の知識・理解をどのように用いて対処すればよいのかについても、その方法を実践的に指導したい。

Plan


 全15回の授業は、総論1回、民法10回、会社法4回の割り当てとする。「民事法総合演習用に作成した事例」や「公表されている優れた事例」(たとえば新司法試験の事例など)を用いる。
 各事例につき2回の授業を当てる。各事例の第1回では、設問について指定時間内で作成した法律文の提出を求め、それを手がかりに事例の事実関係・法律関係の検討、法律文としての構成・表現の検討を行う。また、第2回では、それらの検討をふまえて指定時間内で作成した法律文の再作成・再提出を求め、法律文として完成させることを目指し、以上を通じて、民事法の総合的理解の充実を図る。

第1回 総論
 事実関係・法律関係の整理の仕方、法律文の作成の仕方などの概要を説明・確認し、授業を進めるための共通理解を得る。
第2回、第3回 民法第1事例
第4回、第5回 民法第2事例
第6回、第7回 民法第3事例
第8回、第9回 会社法第1事例
第10回、第11回 会社法第2事例
第12回、第13回 民法第4事例
第14回、第15回 民法第5事例




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