コンピュータの基本操作

MacBook Air(他の機種の人もいるだろうから、以後単にMacと呼ぶ)の基本的な使い方は本演習では省略する。各自、セット販売の入門書やその他の書籍、ウェブサイトの解説などを読んで実際に試してみて覚えていってほしい。それほど難しいものではない。Macが初めてでもWindowsパソコンを使ったことがあればすぐに慣れるだろう。コツとしては一度に全部覚えようとしないで、毎日触ってちょっとずつ覚えていくこと。新しく知ったり発見した機能を友達と教え合ったり、こんなことできないかと疑問に思ったら調べてみたりすると良いだろう。

また、いわゆるパソコンを触ったことがほとんど無く使い方を知らない場合は「情報リテラシ基礎演習」(木曜1限)を履修して欲しい。

以下、学内でMacを使用する上で注意するべき点を中心に補足説明する。

本体および周辺機器の取扱について

まず、本体は高価なものであることを意識して大切に扱おう。大抵の場合、持ちものの中で最も高価なものの一つであるはずだ。Macは頑丈そうに見えるが、中身は精密機器なので簡単に壊れる。以下は過去にあったトラブルの例である。

キーが破損したなどの長期間使い込んだ経年劣化によるトラブルは仕方ないとしても、上記の例は注意すれば回避できたであろうトラブルである。後述のように動産保険に加入していれば安価に修理してもらえるが限度があるし、修理中は学習に困ることになるので、本体を大切に扱う意識が大切である。

紛失に関連して、盗難の危険もあることに注意しよう。同じ機種を持っている人は本学部内外あわせて沢山いる。目だった特徴が無ければ間違って持って行ってしまうこともあり得るし、悪意を持った者が持って行っても怪しまれにくい。名前を書くまでしないにしても、何か目立つステッカーなどを貼っておくのも有効かもしれない(IT系企業のステッカーなどをたくさん貼って自慢している人も多い)。

紛失・盗難の対策として「Macを探す」機能をonにしておくことをお薦めする。「システム環境設定」の中の「iCloud」に設定ボタンがある。本体の電源が入っていれば(スリープ状態ならば)他のパソコンのWebブラウザ上から、本体がどこにあるかを確認することができる。

周辺機器の取扱にも気をつけよう。本体と一緒に電源アダプタを使うことになるが、つい扱いが雑になりがちである。これらも壊れやすいので注意しよう。また、置き忘れることも多い。本体同様、みんなが同じものを持っているので目印を付けるなどしておこう。なお、純正品は結構高価なので無くしたり壊すと非常に痛い(2023年3月時点では純正品の電源アダプタは7,800円、充電ケーブルは2,780円)。電源アダプタは純正品でなくても、USB PDに対応していれば使えるものもある。使っている機種の電源容量(MacBook Airの場合30W程度以上)に適合したものを選べば比較的安価かつ小型のものもある。付属品を無くしてしまった、もう1個予備が欲しい、などの場合は検討してみてもよいだろう。

※「ACアダプタ」「充電器」などとも呼ばれる。

注意!電源アダプタはAmazonなどで探すと異常に安いものが見つかるが粗悪品に注意すること。粗悪品は充電できないならまだしも、本体の故障の原因になったり、高温になり出火する危険もある。また、スマートフォンやタブレット用のものは出力が不足していて充電できなかったりするので注意。

機材の貸し出しについて

授業に必要な機材(本体、電源アダプタ)を忘れた場合は貸し出すことは可能だが台数に限りがあるので、多数の者が忘れた場合には対応ができない。また、臨時の環境であるから十分な学習ができない。とにかく忘れずに持ってくること。

貸し出しは10202教室で行う。貸し出し中は学生証を預かるので、学生証を持って借りに行くこと。機材返却時に交換で学生証を返す。

インターネット環境について

学内でインターネットに接続するには無線LANと有線LANの2つの方法がある(LAN: Local Area Network, 要するにコンピュータを接続するためのネットワーク)。

無線LANを使用するには本体のみでよい。設定方法については情報センターのインターネットスポット(Wi-Fi)、特にmacOS Monterey(12.0.1)から利用する場合※を参照。

有線LANを使用するには、本体のUSB-CポートにUSB-C-Ethernetアダプタ(別売)を接続し、アダプタの他方にLANケーブル(これも別売)を接続し、LANケーブルをLANポート(情報コンセント)に挿す。設定方法については情報センターのインターネットコンセント(情報コンセント)を参照。

MontereyはmacOSの古いバージョンであるが(2023年3月時点で最新はVentura 13.2.1)手順はそう変わらないだろう。

練習:無線LANに接続しよう。Safariを起動して、幾つかのウェブサイトにアクセスし、インターネットが使えることを確認しよう。

シャットダウンかスリープか

Macを使い終わったら電源を切る(コンピュータ用語でシャットダウンshutdownと呼ぶ)のが普通のように感じるかもしれないが、macOS(Macの基本ソフトウェア)は比較的長時間使い続けても不具合が起きにくく、復帰も素早いのでスリープ状態(休止状態)で持ち運ぶのがお薦めである。ノート型のMacなら、蓋を閉じるだけでスリープになり、蓋を開ければスリープが解除される。スリープ状態では時間が経つにつれ少しずつ電池が減るが、たいして減るわけではない。ただし、何かの作業の途中の場合は万が一の事態に備えてスリープする前に一時保存しておくとよいだろう。

Apple IDについて

Apple IDは、Appleの提供する各種サービスを使用するときに必要となる。各種サービスとは、App Storeでのソフトウェアの購入やiTunes Storeでの音楽やビデオなどの購入から、無料のメールアカウントサービス、保証を受けるための製品登録など、すべてである。OS(Operating System、基本ソフトウェア)の更新や、無料のソフトウエアのダウンロードなどにも必要であるので、取得しないわけにはいかない。開発用ソフトウェアXCodeのダウンロードにも必要になる。本体の設定を行ったときに既にApple IDの設定を行ったことと思うが、未設定の場合は必ず行うこと。

なお、iPhoneや他のMacなどのApple製品を使用していてApple IDを既に持っている場合は同じものを使用するのがよい。複数のApple IDを統合することは現時点ではできない。同じIDで購入したソフトウェアや音楽などは、別のハードウェアでも使うことができる(異なるIDでも、ファミリー共有を設定して複数のアカウントで共有することもできる)。まだ一部のアプリに限られるがiOSアプリの中にはmacOSで動作するものもある。

Apple IDについてはサポートページも見ておくとよい。

困ったときは

使用方法について困った場合、たいていのことならWebで検索すれば解決方法を見つけることができる(巧く検索するスキルを磨くこと!)。Appleのサポートページでも調べることができる。週2回、14号館1階で実施している修学サポート(通称:寺子屋)で質問してみてもよいだろう。学内パソコンショップで購入した人は、ショップで質問対応もしてもらえる(天地館1階)。

また、故障や破損に対するトラブル対応と動産保険のページも見ておくとよい(内容はかなり古く、変更になっている説明もあります。)。