2進法の欠点として、ケタ数が多くなってしまうことがあげられる。 これでは、書いたり覚えたりするのに不便なので、8進法や16進法が2進法のかわりに使われることがよくある。 8進法や16進法で書かれた数は、容易に2進法に直せる。 従って、2進法のかわりに8進法や16進法で書いておいて、必要なら簡単な手順で2進法に直す、ということがよく行なわれる。
A ⇔ 10(10進) B ⇔ 11(10進) C ⇔ 12(10進) D ⇔ 13(10進) E ⇔ 14(10進) F ⇔ 15(10進) 10(16進) ⇔ 16(10進) 11(16進) ⇔ 17(10進) … 1F(16進) ⇔ 31(10進) 20(16進) ⇔ 32(10進) … FF(16進) ⇔ 255(10進) 100(16進) ⇔ 256(10進) (⇔ 100000000(2進))
注: 8進や16進でも2進の場合と同様, 10 は「イチゼロ」と読んで、「ジュウ」 とは読みません。各ケタに書かれた文字をそのまま上から順に読むだけです。
1から32までの数を順に8進法と16進法で書きなさい。 下記の表の続きを書く形で、紙の上に書くこと。 下の表には比較のため2進表記も書いてあるので、2進表記も紙に書き写して、8進・16進と比較してみること。
10進法: 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 2進法: 1 10 11 100 101 110 111 1000 1001 1010 8進法: 1 2 3 4 5 6 7 10 11 12 16進法: 1 2 3 4 5 6 7 8 9 A 10進法: 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 2進法: 1011 1100 1101 1110 1111 10000 10001 10010 10011 10100 8進法: 16進法: 10進法: 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 2進法: 10101 10110 10111 11000 11001 11010 11011 11100 11101 11110 8進法: 16進法: 10進法: 31 32 2進法: 11111 100000 8進法: 16進法:
1101 (2進) を例にとって2進表記から8進表記への変換を説明しよう。
2進から8進に変換するには、2進数を下から3ケタずつ切る。3ケタごとに変換してその結果を並べる。
1 101 ↓ ↓ 1 5 8進の15 (イチゴ)…答
なぜ3ケタずつ切るのかというと、8が2の3乗だから。 つまり、8(10進) = 1000 (2進) なので、2進数を8倍すると、ケタが3ケタ左 にずれるし、8で割るとケタが3ケタ右にずれるから。
注意: 必ず下から3ケタずつ切って下さい。上から切ってはいけません。
2進法の 11100111010 を8進に変換して下さい。(紙の上で計算すること。)
例として、532(8進) を2進表記に変換してみる。
8進表記の各ケタに表れている数 5、3、2をそれぞれ2進に変換する。 ただし、それぞれ3ケタ使って表す。
これらを、左から順に並べて書く。
101 011 010
実際には、くっつけて書く。
101011010
これが、求める2進表現。
8進法の2506を2進に変換して下さい。(紙の上で計算すること。) 左端のムダな0は最終結果からは省いて下さい。
例として 1011001001(2進) を16進表記に変換してみよう。
2進表記を下から4ケタずつ切る:
10 1100 1001 ↓ ↓ ↓ (一旦、10進にしてみる) (10進の)2 12 9 ↓ ↓ ↓ (16進表記にするため、必要なら、AからF を使う) 2 C 9 (C(16進) = 12(10進)) 16進の2C9…答
注意: 必ず下から4ケタずつ切って下さい。上から切ってはいけません。
2進法の 1111001101011011111 を16進に変換して下さい。(紙の上で計算すること。)
例として、3DA(16進)を2進表記に変換してみる。
16進の各ケタの数 3、D、A、をそれぞれ2進に変換する。ただし、それぞれ4ケタ使って表す。
これらを左から順に並べると、
001111011010
この場合は頭の0は要らないから、
1111011010
でよい。
ただし、 D3A(16進) を 2進に変換する場合、 各ケタを2進に直した後で順に並べると、
110100111010
となる。この場合、途中でおぎなった0は、省略できない。 つまり、一般に、途中でおぎなった0は省略できない。
16進法の 3B7D5 を2進表記に変換して下さい。(紙の上で計算すること。)