2014年度経済データ処理実習 レジュメ#8

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 8.回帰分析


 本日の内容:データ(21i5_jp.xls(年度(4)a))から最終消費支出、可処分所得(純)の系列を取り出し、線形回帰分析で消費関数を推定します。
 

http://www.esri.cao.go.jp/jp/sna/data/data_list/kakuhou/files/h21/tables/21i5_jp.xls


 注意:データは平成21年度国民経済計算確報からのものです。

X軸に可処分所得、Y軸に最終消費支出の散布図を描けば次のようになります:

→直線で示せそうである!



 線形回帰問題: 2変量の大きさ n のデータが与えられている。記号で書けば、

               ( X、Y)、( X、Y)、〜 、( X、Y

この2変量の間に Y=α+βX なる線形関係があるとする.データを用いてα、βの値を推定せよ。

 α、βの値を推定するにはいくつかの方法があります:

   @関数を使用する: =LINEST(yデータ、xデータ

   A関数を使用する: =slope(yデータ、xデータ=intercept(yデータ、xデータ

   B分析ツールを使用する(あらかじめ設定が必要): データタブ→データ分析→分析ツール→回帰分析 を選択

 ここでは、@の関数を使用して説明します。

  1. すでにサイトから取得したファイル21i5_jp.xlsを開き、<年度(4)a>シートの年度、最終消費支出、可処分所得(純)のデータをコピーし、新規作成したBook1のSheet1にいつものように<形式選択して貼り付け→値・行列を入れ替える>をします。
  2. 適当な位置(たとえば、D3)に関数ウィザードを使用して =LINEST(yデータの範囲、xデータの範囲) を埋め込んで下さい。
  3. yデータの範囲、xデータの範囲を絶対参照にします。たとえば下図では、=LINEST($B$2:$B$31,$C$2:$C$31) のように。
  4. D3セルをアクティブにし、数式バーで次のように赤字の部分を編集します: =INDEX(LINEST($B$2:$B$31,$C$2:$C$31)、1) ←このセルは勾配β
  5. D3セルを下のセル(D4)にコピーし、このセルをアクティブにして数式バーで次のように編集します: =INDEX(LINEST($B$2:$B$31,$C$2:$C$31)、2) ←このセルはy切片α

  6. それぞれのセルの横に勾配y切片とメモしておきましょう。
  7. <最終消費支出>と<可処分所得>の列の間に<推定消費支出>の列を挿入します。推定消費支出の列には、y切片+勾配*可処分所得をインプットします。すなわち、C2セルは =$E$4+$E$3*D2 となります。これをコピーし貼り付けます。
  8. E7セルに任意の可処分所得(単位は10億円)を与えたときの推定消費を計算します(図は可処分所得=500000の場合)。
  9. 次のようになっていればよいでしょう:

 推定された消費関数は、

      C= -38488.8 + 1.0502051 Y

となります。基礎消費がマイナスになるのは時系列データゆえのものです。この推定からは限界消費性向(MPC)1.0502051 となりました。限界消費性向が1より大きいのは直線に当てはめることが無理であることを意味するとも考えられます。 

 それでは、次にこれをグラフで表示しましょう:

 <年度>と<最終消費支出>の系列の間に1列挿入します。その列へ<可処分所得>の系列を移動させます。X系列、Y系列の順になりましたので、図1のように範囲指定し、挿入タブで散布図を選択します:

 グラフツール→デザインでレイアウト9を選択し、軸ラベルを挿入すれば自動的に図1(ただし赤丸にするにはデータ系列の書式設定で変更する必要があります)を描くことができます。推定式、決定係数は自動的に付加されます。

図1

 あまりにもお手軽すぎるので、折角推定した<推定消費>を用いてグラフを描いてみましょう:

 先と同様にして、グラフツール→デザインでレイアウト1を選択しましょう。オブジェクトが出てきます。右上の<グラフの移動>をクリックし、<新しいシート>に移動させておきましょう。
 プロットエリアを指定し、右クリックし<データの選択>を指定します。

 追加をクリックし、以下のように設定します:

 出来上がった図の2つのデータ系列それぞれについて<データ系列の書式設定>で、最終消費支出の方は<線なし>、推定消費支出の方は<マーカーなし>の設定をし、太さや大きさ、色などを修正すれば、次のような図2ができます。

図2


 練習課題:可処分所得が415兆円の時、最終消費支出はいくらと推定できますか?

 では、次のような図3にするにはどうすればいいでしょうか?考えてみて下さい。

図3